地震被害から復興する 日本の持つ技術力が活きる
日本では過去において、多くの自然災害で被害を受けてきています。
その災害の中のひとつである地震では、過去に想定を超える大きさの災害も発生しています。
過去の地震被害から、何度も立ち上がり、今の日本に至っています。
この高い技術力は、世界においても日本の誇れるもののひとつです。
目に見えない部分もありますが、この技術力が私たちの生活を守ってくれています。
今回は世界も驚く!日本の技術力の高さを解説していきましょう。
これから家づくりを考えている人にはもちろん、家づくりをアドバイスする方であれば「お客様の目線に立ったアドバイス」をするために知っておきたい情報です。
地震に対する情報を知ることは、地震対策にもつながっているのです。
目次
過去にあった地震の被害
過去に何度も大きな地震を体験している日本ですが、何度ももう同じ景色は見られないかも知れないという気持ちをとは裏腹に、確実な復興を実現しています。
ここでは過去の地震災害から復興した実例をご紹介します。
阪神淡路大震災
1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災(最大震度7:マグニチュード 7.3)は、震源地が淡路島北部。
港町神戸を襲った未曽有の規模の都市直下型地震でした。
明朝早い時間帯での地震発生であったため、新幹線などの直接的な被害はありませんでした。
しかし日本の流通網を支える高速道路など、広範囲にかけ被害が集中しました。
何度も映像で流され、見たことのある方も多いのではないでしょうか。
ここは落橋した阪神高速3号神戸線の写真です。

出典:阪神高速開通50周年|阪神高速道路株式会社
広範囲でさまざまな被害が起こった中、阪神高速道路の被害は特に甚大なものでした。
- 阪神高速3号神戸線(延長39.6km)では橋脚1,175基のうち637基。
- 橋桁1,304径間のうち551径間が損傷。
- 東灘区深江地区では、635mにわたり17基
の橋脚が倒壊しました。
また阪神高速5号湾岸線では、西宮市甲子園浜で落橋が発生し、六甲アイランド大橋は1万トン以上の主構が3mも横にずれました。
<倒壊した阪神高速3号神戸線>

出典:阪神高速開通50周年|阪神高速道路株式会社
災害からの復旧
災害からの復旧では、破損した橋脚や橋桁の撤去が最優先事項です。
倒壊した建物が塞いでいることで、緊急車両など必要な交通を妨げます。
そして状況によっては、全ての通行を止めて作業ができない場面もあります。
特に阪神高速の場合、橋梁部の上や下に鉄道が走っている、近隣に民家などがあるなど、作業を難しくする状況も重なりました。
<撤去工事のようす>

出典:阪神高速開通50周年|阪神高速道路株式会社

出典:阪神高速開通50周年|阪神高速道路株式会社
上の画像の様に甚大な被害を受けた阪神高速も、日本の技術力を集め623日という期間で復旧を迎えました。
新潟県中越地震
2004年10月23日に発生した新潟県中越地震(最大震度7:マグニチュード 6.8)では、日本の新幹線の営業運転中の初めての脱線事故が発生しました。
<脱線した上越新幹線「とき325 号」>

出典: 鉄軌道交通安全施策の現況 |交通安全白書
上越新幹線浦佐駅~長岡駅間において、東京駅発新潟駅行き10両編成の下り列車「とき325号」が走行中に脱線。
7・6号車を除く計8両が脱線し、列車には乗客等154名が乗車していたものの幸いなことに、死傷者が発生しませんでした。
死傷者が発生する事態を防げた要因には、下の様なことが考えられます。
- 地震発生当時、同列車は長岡駅への停車のため約 200 km/h に減速して走行中であったこと。
- 早期地震検知警報システム「ユレダス」による非常ブレーキが作動したこと。
- 逸脱した車両も、上下線の間にある豪雪地帯特有の排雪溝にはまり込んだまま滑走したため、横転や転覆、高架橋からの転落を免れたこと。
他にも要因はあったのかも知れませんが、幸運なタイミングと事前の準備が功を奏したとも言えます。
災害を経験して、更に次に活かす工夫

出典:JR東日本
日本には全国津々浦々、新幹線が走行しています。
年々技術も進化し、速度も上がり私たちの生活に快適性を高めてくれています。
そして近い未来にはリニア新幹線も走り出すことでしょう。
速さの追求には、必ず安全の確保も重要な課題です。
特に新幹線などの高速で移動する場合には、いかにして迅速に停止できるのかが、重要です。
地震発生時、時速250kmを超える新幹線をいかにして迅速に止めるかという課題は、長年JR東日本が防災対策を進める中で、腐心してきた取り組みの1つです。
事故になれば大惨事になりかねない災害時の脱線事故防止策として、脱線を防ぐための早期地震検知システムを構築しています。
地震での経験、学んだことを、次の災害に活かす工夫は、今現在でも進んでいます。
そのため東日本大震災では、大宮~いわて沼宮内の536kでは、新幹線車両の脱線事故はありませんでした。
東日本大震災
2011年3月11日に発生した東日本大震災(最大震度 7:マグニチュード 9.0)では、常磐自動車道水戸IC~那珂IC(上り線)にて大きな被害が発生しました。
左下の写真のように、高速道路の路面が崩れ走行が不可能な状況となりました。
しかし4日後の15日には、右下のような状況にまで復旧されています。

出典:東北地方太平洋沖地震に伴う高速道路の状況について(関東支社)|NEXCO東日本
そして下の画像は、6日後の3月17日の写真です。

ここまで短期間で復旧するためには、さまざまな苦難もあったと思われます。
そして甚大な被害は各方面にもあり、この高速道路復旧だけが全てではありません。
しかしこの早期復旧は、海外でも大きく報道され、「スピードに感嘆せずにはいられない」海外メディアも絶賛した出来事のひとつです。
災害道路の復旧 実はこのような工程があるのです
このようにさまざまな地震災害での被害も、日本の高い技術力などにより、復旧へと向かっています。
しかし地震災害からの復旧は、通常の作業よりも困難を極めます。
<写真-1 盛土部の大規模崩壊状況>

通常の工事と違い、復旧までの優先順位の選択によって大きく事態は左右します。
新潟県中越地震の資料から、どのような工程で復旧へと向かうのかを解説しましょう。
第一段階〔緊急交通路の確保〕
被災地の復興支援を行うためにも、必要最低限の緊急交通路の確保は必須です。
関連会社の総力を挙げ、路面の段差部には土のうの設置や砕石を投入して、緊急車両等が徐行して通行できる「緊急交通路」を確保します。
第二段階〔緊急車両の通行車線を確保〕
緊急車両等がより迅速かつ円滑に走行できることが被災地の復旧支援に繋がることから、応急復旧工事を鋭意進め、通常走行での「緊急車両の通行車線」を確保します。
第三段階〔暫定歴な通行可能な状況へ〕
被災地の本格的な復興を早めるためには、一般車両の通行が不可欠です。
今までの状態に戻す復旧を行うため、路面の縦断勾配の修正や安全施設の復旧を行い、暫定的な通行が可能な状況を確保します。
第四段階〔一般走行が可能な状況へ〕
さまざまな工程を経て、道路の復旧が可能となります。
<写真-4 応急復旧の段階施工>

下の図は、東日本大震災で行われた高速道路までの工程になります。

出典:幹線道路の応急復旧-東日本高速道路(株)水戸管理事務所-|土木学会建設マネジメント委員会・災害対応マネジメント力育成研究小委員会
地震発生と同時に、さまざまな人が協力し、私たちの生活を維持していけるよう尽力してくれています。
災害の発生は誰にとっても、冷静に行動することの難しさに直面します。
住宅を所有する、建てる私たちにもできることもあるのです。
高い技術力が、家づくりにも活かされている
地震で発生する被害は、なくすことはできないかも知れません。
しかし被害を最小限に抑えることは、私たちでも可能です。
特に災害復旧の妨げとなるのが、建物の倒壊などによる周りへの被害拡大です。
倒壊しない建物づくりを行うことで、建物での圧迫死や緊急車両の通行確保など、さまざまな効果が期待できます。
それをサポートする制震ダンパー

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」も、倒壊を回避する方法のひとつです。
阪神淡路大震災以降、耐震基準の大幅な改訂も行われました。
しかし法律で定められている基準は、「最低限」のものです。
住宅の役割は、部分的に壊れても倒壊しなければ良いというものではありません。
建物の被害は、普及していく中で家庭への負担に直結しているからです。
地震の多い国日本だからこそ、家族の命とともに住まいという財産を守ることも重要なのです。
大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―
地震大国と呼ばれる日本では、
繰り返される大規模地震や余震への対策が大きな課題とされています。
制震装置を導入することにより、建物の揺れをしっかり抑え、ダメージを減らし建物を守ります。

「αダンパーExⅡ」を導入した場合、最大55%の地震の揺れを吸収します。
繰り返しの地震にも強く、小さな揺れからもその効果を発揮することが特徴です。
13,000棟以上の供給実績、東海地区No.1の採用数で培った知識やノウハウが活きてくるのです。
家族の生命と財産を守る住宅を目指して!「αダンパーExⅡ」がしっかりとバックアップします。
耐震住宅に制震装置をプラスしてみませんか。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。