【SDGsと防災】暮らしの中の防災とSDGsとの関係性を解説

【SDGsと防災】暮らしの中の防災とSDGsとの関係性を解説

日本は地震や豪雨など自然災害の多い国であり、多くの方は防災に関する意識が高いのでは無いでしょうか。

実は暮らしの中の防災の取り組みと、昨今見聞きする事の多い『SDGs』

今回のコラムでは『SDGs』とは何かをわかりやすく解説するとともに、防災とSDGsの関係性についてお伝えします。

私たちが防災活動の中で貢献できるSDGsを知ることにお役立てください。

あわせて弊社が取り組んでいるSDGsについてもご紹介するので、ぜひ最後までご一読ください。

この記事を読んだらわかること

・SDGsとは何かがわかります。
・防災とSDGsの関係性がわかります。
・それによって、防災活動の中で取り組めるSDGsについて理解を深めることができます。
・弊社が取り組んでいるSDGsについてご紹介します。

住まいの地震への対策はお済みですか?
今、費用を抑えつつ住宅の地震対策に高い効果を得られる「制震ダンパー」のニーズが高まっています。
制震ダンパーについて詳細をお知りになりたい方やご興味を持たれた方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。

 

SDGsって?

SDGs 177の目標

SDGsとは『持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)』の略で、地球上の「誰一人取り残さない」持続可能な社会の実現を目指す、世界共通の目標です。

2015年9月の国連サミットにおいて加盟各国が合意した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられました。

(※アジェンダ(Agenda)とは、議題や課題を意味します。)

17の目標と、それに付随する169のターゲットから構成され、2030年の達成を目標として各国で取り組みを始めています。

ターゲットとは、目標の内容をより細かく説明したものです。

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)別ウィンドウで開くの後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

引用:外務省 JAPAN SDGs Action Platform/SDGsとは?

SDGsの17の目標

出典:外務省パンフレット『持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組』より

SDGsの17の目標の内容をもう少し具体的に見ると、次のようになっています。

1.貧困をなくそう
あらゆる場所あらゆる形態の貧困を終わらせる
2.飢餓をゼロに
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する
3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
4.質の高い教育をみんなに
すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する
5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う
6.安全な水とトイレを世界中に
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
8.働きがいも経済成長も
強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
9.産業の技術革新と基盤を作ろう
強靱なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業を推進するとともに、技術革新の拡大を図る
10.人や国の不平等さをなくそう
国内及び各国家間の不平等を是正する
11.住み続けられるまちづくりを
包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
12.つくる責任 つかう責任
持続可能な消費生産形態を確保する
13.気候変動に具体的な対策を
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
14.海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
15.陸の豊かさを守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
16.平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
17.パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

このように貧困、飢餓、教育や水などに関する目標から、エネルギー、イノベーション、都市に関する目標、そして海や陸に関する目標など、発展途上国から先進国まで全ての人に深くかかわっている内容となっていることがわかります。

SDGsの前身は『MDGs』

SDGsの前身として、2001年~20015年までは『MDGs(Millennium Development Goals)/ミレニアム開発目標』という目標が掲げられていました。

MDGsは主として開発途上国向けの目標で、国連の専門家が主導して取り組んでいました。

対してSDGsは先進国も含めた全ての国が取り組む目標となっており、各国の政府だけでなく、企業や自治体、そして私たち一人ひとりまで行動が求められています。

MDGs SDGs
■8ゴール・21ターゲット
■途上国の目標
■国連の専門家主導
■17ゴール・169ターゲット
■すべての国の目標
■全国連加盟国で交渉

SDGsと防災との関係性

SDGsと防災の関係性とは

ではSDGsと私たちの身近にある『防災』にはどの様な関係性があるのでしょうか。

SDGsの17の目標を見ると、防災と共通した考え方や価値観が多いことに気づかされます。

お伝えした通りSDGsは、『地球上の「誰一人取り残さない」持続可能な社会の実現を目指す世界共通の目標』です。

こうした考えは防災においても共通する内容です。

また、「災害に対する強靭性(レジリエンス)」という視点からも、まちづくりにおける各種整備や避難所での水の確保など、防災と深く関係しています。

広い視野で見た場合には、防災に関する取り組みが環境保護にもつながりケースもあります。

以下に、防災とつながりのあるSGDsの目標をご紹介します。

防災とSDGs目標1『貧困をなくそう』

目標1『貧困をなくそう』のターゲットの中には次の項目があります。

貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。

引用:外務省 JAPAN SDGs Action Platform/SDGグローバル指標

たとえばこのような状況にある方々の中で、災害時に避難が遅れてしまったり、避難先での生活に影響が及んだりといったケースが考えられます。

また、目標1のターゲットの中で『仙台防災枠組み2015-2030』に沿った実施について触れられていますが、『仙台防災枠組2015-2030』とは、2015年3月に仙台で開催された『第3回国連防災世界会議』で採択された、防災に関する国際的な指針です。

『仙台防災枠組み2015-2030』では、障がい者を含むあらゆる人の命を支えようという防災の考え方、いわゆる「インクルーシブ防災」が提唱されています。

防災とSDGs目標2『飢餓をゼロに』

目標2『飢餓をゼロに』のターゲットの中には、次の項目があります。

2030年までに、生産性を向上させ、生産量を増やし、生態系を維持し、気候変動や極端な気象現象、干ばつ、洪水及びその他の災害に対する適応能力を向上させ、漸進的に土地と土壌の質を改善させるような、持続可能な食料生産システムを確保し、強靭(レジリエント)な農業を実践する。

引用:外務省 JAPAN SDGs Action Platform/SDGグローバル指標

災害発生時などでまず懸念されるのが食糧問題です。

食糧生産システムの災害への適応能力の向上はもちろん、防災として非常食や保存用水を備えておくことは、被災した際の食料問題においてもとても大切です。

防災とSDGs目標3『すべての人に健康と福祉を』

防災とSDGs目標3『すべての人に健康と福祉を』

大きな災害時には避難所生活を余儀なくされるケースがあります。

「誰一人取り残さない」とする中で、災害時においてもあらゆる全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進することが求められます。

災害時に特に不利になる災害弱者と呼ばれる人々においては、医療の継続に必要な電源や医療機器等の確保、言葉の問題の解決策などが課題となります。

防災とSDGs目標6『安全な水とトイレを世界中に』

防災とSDGs目標6『安全な水とトイレを世界中に』

災害時の飲み水等の必要性はイメージしやすいですが、意外と見落としがちなのがトイレの問題です。

安全な水とトイレは、災害の前では確保できない場合も出てきます。

特にトイレが確保できないと、トイレに行けれないから水分を控える→健康被害へつながるといった悪循環に陥るケースもあります。

個人でも防災活動のひとつとして、あらかじめ備えておくことがのぞまれます。

防災とSDGs目標7『エネルギーをみんなに そしてクリーンに』

防災とSDGs目標7『エネルギーをみんなに そしてクリーンに』

災害時は停電が起きたりガスが止まったりと、エネルギーの確保も困難になりがちです。

こうした場合にクリーンエネルギーの代表格である太陽光は、蓄電システムや蓄電池があれば災害時でも使うことができます。

また、災害時のエネルギー確保という視点では、電気・ガスを要しない加熱器などの備えも特に冬場は役立ちます。

防災とSDGs目標9『産業の技術革新と基盤を作ろう』

防災とSDGs目標9『産業の技術革新と基盤を作ろう』

災害が起きた場合に備えて、企業防災として事業活動を続けるために必要な対策を講じておくことはとても重要です。

近年はBCP(事業継続計画)の策定が推進されており、災害時でも事業の継続が可能な基盤づくりが欠かせなくなってきています。

BCP(事業継続計画)とは、災害や緊急事態が発生した場合でも、事業活動を維持・継続していくための計画のことをいいます。

防災とSDGs目標11『住み続けられるまちづくり』

SDGsと防災 『11:住み続けられるまちづくり』

目標11『住み続けられるまちづくり』は、都市や居住地に対する目標です。

目標11のターゲットでは『仙台防災枠組2015-2030』に沿って実行していくことが記されています。

2020年までに、包含、資源効率、気候変動の緩和と適応、災害に対する強靱さ(レジリエンス)を目指す総合的政策及び計画を導入・実施した都市及び人間居住地の件数を大幅に増加させ、仙台防災枠組2015-2030に沿って、あらゆるレベルでの総合的な災害リスク管理の策定と実施を行う。

引用:外務省 JAPAN SDGs Action Platform/SDGグローバル指標

そのターゲットには交通や都市整備から文化遺産の保護などとともに、災害に強いまちづくりが挙げられています。

長く安心して住み続けられるまちづくりの実現には、災害による被害を最小限に抑えられる「災害への強靭性(レジリエンス)が高いまちづくり」が必要です。

それには事前の防災対策だけでなく、災害後の復旧・復興も含まれています。

防災とSDGs目標12『つくる責任 つかう責任』

防災とSDGs目標12『つくる責任 つかう責任』

地震に関する防災のひとつに、住宅の耐震性を高めることが挙げられます。

これまでは日本の住宅では「スクラップ・アンド・ビルド」が主流でしたが、今ある建物を大切に使い続ける住宅の「ストック活用」や、良い物を長く使う「長期優良住宅」に変わりつつあります。

防災として既存の建物に耐震性を加えたり、住宅の耐震性を高めて末長く使うことはまさに、持続可能な消費生産形態の確保につながります。

また、住宅に関して言えばこのように末長く住める住宅が増えることで、森林伐採の減少につながり、広い視点では『目標15:陸の豊かさを守ろう』へも関連してきます。

防災とSDGs目標13『気候変動に具体的な対策を』

SDGsと防災 『13:気候変動に具体的な対策を』

目標13『気候変動に具体的な対策を』は、まさに防災に深く関与している目標と言え、ターゲットでは次のように記されています。

全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。

引用:外務省 JAPAN SDGs Action Platform/SDGグローバル指標

近年の温暖化などといった気候変動は自然災害と深く結びついており、地震や豪雨など自然災害の多い日本はもちろん、世界で災害への強靱性や対応力へ取り組んでいかなければなりません。

また、目標13のターゲットでも『仙台防災枠組み2015-2030』に沿った実施について触れられています。

防災とSDGs目標17『パートナーシップで目標を達成しよう』

防災とSDGs目標17『パートナーシップで目標を達成しよう』

防災におては、目標17『パートナーシップで目標を達成しよう』も外せない内容です。

防災活動は個人でも行いますが、いざという時はやはり家族やご近所の住民や避難先の人々とともに助け合っていく、いわゆる「共助」が大切です。

周囲の人とパートナーシップを築きながら、災害による被害を最小限に抑えるよう協力することも防災活動のひとつといえるでしょう。

>関連コラム 災害時の自助・公助・共助とは?地震に備えた自助をわかりやすく解説

トキワシステムのSDGs

ここまでSDGsと防災についてお伝えしてきました。

最後に弊社トキワシステムのSDGsをご紹介します。

弊社は企業活動を通じて社会課題の解決に取り組み、次の5つのSDGs目標の達成に貢献しています。

3.すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4.質の高い教育をみんなに
すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う

8.働きがいも経済成長も
強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10.人や国の不平等さをなくそう
国内及び各国家間の不平等を是正する

まとめ

今回はSDGsについて、SDGsとはどういうものなのか、普段から身近にある防災とはどのような関係性があるのかについてお伝えしました。

『地球上の「誰一人取り残さない」持続可能な社会の実現を目指す』SDGsと防災は、目標や概念で共通項の多いものです。

災害の多い日本では極めて身近な防災への取り組みですが、防災に取り組むことで、SDGsの目標達成にも貢献することができます。

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

私たちトキワシステムは、制震ダンパー「αダンパーExⅡ」であなたの大切な家族を守るために貢献いたします。

「この住宅には設置できるの?」

「取り入れてみたいけれどどうやって設置するの?」

などご質問やご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

こちらのお問い合わせフォームまたは下記の黄色いバナーからどうぞ。

 

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021