地震の前震は必ずある?前震・本震・余震と繰り返す地震の種類と対策

地震の前震は必ずある??

大きな地震の前には、前震と呼ばれる予兆のような地震が起きることがあります。

また、大きな地震の後には余震と呼ばれる地震が何度も起きることもよく知られています。

前震が発生すると「これは前震だ」とわかるのでしょうか?

前震や余震は地震の前後に必ず発生するものなのでしょうか?

また、これらへ対策する方法はあるのでしょうか?

今回のコラムでは地震の前震・本震・余震について深掘りしてお伝えします。

この記事を読んだらわかること

・前震や地震のパターンについて知ることができます。
・前震・本震・余震と繰り返す地震への対策を知ることができます。

 

前震・本震・余震とは

地震

まずは地震における前震・本震・余震について、それぞれを整理しておきましょう。

【前震】

前震とは、一定の期間・領域内で発生する一連の地震活動において、本震に先立って発生する地震のことをいいます。

前震は本震の一カ月以上前から発生する場合もありますが、多くは直前~数日前に発生します。

前震が多発してそれによる被害を生じることもありますが、多くの場合は規模も小さく数も少ないといわれています。

地震の発生直後や地震活動の最中はその地震が前震かどうかは判断することができず、一連の地震活動が起きて解析された後に前震であったことが判明します。

地震活動において前震は必ずあるとは限らず、最初に発生した地震が本震となる場合もあります。

【本震】

本震とは、一定の期間・領域内で発生する一連の地震活動において、最も規模の大きな地震のことをいいます。

本震も前震と同様に一連の地震活動後の解析によって本震であると判断され、場合によっては一番最初に発生した地震が本震となる事もあります。

また、地震活動中に同じ規模の地震が何度も発生し、どれが本震かを決めにくい場合もあります。

【余震】

余震とは、一定の期間・領域内で発生する一連の地震活動の中で、本震に続いて多数回起こる地震のことをいいます。

比較的震源が浅く大規模な地震の場合、余震を伴うことがほとんどです。

余震の規模は本震のマグニチュードより平均で0.5~1程度小さいとされていますが、中には本震レベルの規模の地震が発生することもあります。

本震の後に規模の大きな余震はもちろん小さな余震でも繰り返し起きると、本震でダメージを受けた建物や地盤にさらに追い打ちをかけるようにダメージを与えるため、家屋の損壊やがけ崩れ、落下物などの被害を生じることがあります。

「余震に注意」といわれる所以はこのことにあります。

物理的な被害以外にも、大きな本震の後に余震が続くことで精神的なダメージが蓄積されることも起こり得ます。

余震の回数は一般的に本震直後に多く時間の経過とともに減少しますが、余震が続く期間は地震によって異なり、数日間で終わるものから数十年間続くものまであります。

<参考コラム>いつまでも続く余震に強い住宅とは|耐震性の向上だけでは不十分?

地震活動のパターンは3つ

地震活動のパターン

地震活動のパターンは、「本震ー余震型」「前震ー本震ー余震型」「群発的な地震活動型」の3種類に分けることができます。

先述の通り前震や本震は地震活動の最中や発生直後には判断できないため、地震活動がどのパターンに該当するのかは地震活動が終わるまでは判別できません。

【本震ー余震型】

「本震ー余震型」は、一連の地震活動において最初に発生した地震の規模が一番大きく、前震がない地震活動のことで、3つの中で最も多くみられるパターンです。

【前震ー本震ー余震型】

「前震ー本震ー余震型」は、「本震-余震型」の地震活動の前に先立って本震よりも規模の小さな地震、いわゆる前震がみられる地震活動のことです。

【群発的な地震活動型】

「群発的な地震活動型」は、前震、本震、余震といった明瞭な区別がないものの、ある地域に集中的に多数発生するような地震活動のことです。

地震活動が活発化したり緩やかになったりしつつ一定期間続き、やがておさまります。

過去に前震のあった大規模地震の例

先述の通り大きな地震の後には余震が多数回発生することがほとんどですが、前震については必ずあるとは限りません。

しかし過去には前震があったとされる大規模地震もいくつかありました。

その中から近年記憶に新しい2つの地震をご紹介します。

2016年4月14日 熊本地震

被災した熊本城-熊本地震データアーカイブ

2016年4月14日に発生した熊本地震では、震度7を記録する地震が4月14日(マグニチュード6.5)、4月16日(マグニチュード7.3)の連続した期間に2回発生しました。

このように震度7の地震が同じエリアで連続して発生するのは、1949年に気象庁震度階級に震度7が設定されて以降初めてのことでした。

実は当初、4月14日に発生した震度7(マグニチュード6.5)の地震が本震かと思われていましたが、2日後に震度7(マグニチュード7.3)の地震が発生したため、気象庁は4月14日の地震は前震であったという見解を示しました。

前震というと本震よりも規模の小さい地震を想像しがちですが、このように本震と同等レベルの大きな前震があったという珍しい例となっています。

また、熊本地震では余震の規模が大きく回数も多かったことでも知られています。

地震の起きた3ヶ月後の7月14日までの間に中規模以上の地震としては

  • 震度6強の地震…2回
  • 震度6弱の地震…3回
  • 震度5強…4回
  • 震度5弱…8回

が観測されており、震度1以上の地震では計1,888回も観測されています。

2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)

東北地方太平洋沖地震
出典:気象庁HP

2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)でも前震がありました。

2011年3月9日に三陸沖でマグニチュード7.3、震度5弱の地震が発生しており、これが3月11日に発生したマグニチュード9.0・震度7の本震の、前震とみられています。

東北地方太平洋沖地震では大規模な余震が数多くみられました。

本震のあった3月11日中だけでも、

  • 震度5弱の地震…6回
  • 震度5強の地震…2回
  • 震度6強の地震…1回

といった大規模な余震が観測されています。

また、本震から約10年が経過していた2021年3月20日に宮城県沖で震度5強の地震が発生しましたが、この地震も東北地方太平洋沖地震の余震であると気象庁から発表され、実に10年以上が経っても大きな余震が続いていることを世間に知らしめました。

東北地方太平洋沖地震に関しては、前震や余震だけでなく誘発地震(大規模な地震に誘発されて震源域から離れた場所で発生する地震)も観測されるなど、地震の規模の大きさがうかがい知れます。

<参考コラム>日本で起きた3つの大地震がもたらしたものは?今後の対策を考える

繰り返し起きる地震への対策とは?

地震への対策

マグニチュード、震度ともに大きな本震による被害はもちろんのこと、地震では前震・本震・余震と揺れが繰り返されることによって引き起こされる被害にも注意しなければなりません。

特に注意が必要なのは、建物が少しずつ損傷しダメージが蓄積していくことで耐震性能がだんだん低下していく「ゆれ疲れ」と呼ばれる現象です。

ではこのように繰り返される地震にはどのような対策をしておけばよいのでしょうか。

建物の耐震性を高める

耐震 制震 免震

まず挙げられるのが建物の耐震性を上げる方法です。

建物の耐震性を上げるには耐震・制震・免震の3つの方法があります。

中でも耐震構造を取り入れることは現在の日本で最もポピュラーな方法であり、新築の家であれば建築基準法で定められている「耐震基準」に基づいて建てられているため、

  • 中規模(震度5強程度)の地震では建物がほとんど損傷しない
  • 大規模(震度6強~7程度)の地震で建物が倒壊しない

といった建物が建てられます。

更に耐震性を高めるには、耐震等級を上げるとよいでしょう。

耐震等級とは新築の建物の耐震性を知る指標のことで1~3までにレベル分けされており、具体的な内容は次の通りです。

【耐震等級1】

  • 震度6強~7程度の地震では建物がすぐに倒壊や崩壊をしない
  • 震度5程度の地震ではすぐに住宅が損傷しない

耐震等級2】

  • 耐震等級1の1.25倍の耐震性能→「耐震等級1の1.25倍」の地震が起きてもすぐに建物が倒壊や損壊、損傷しない
  • 学校や病院、災害時の避難所に指定される建物の基準
  • 「長期優良住宅」の認定では耐震等級2以上が必要

耐震等級3】

  • 耐震等級1の1.5倍の耐震性能→「耐震等級1の1.5倍」の地震が起きてもすぐに建物が倒壊や損壊、損傷しない
  • 消防署や警察署など災害時の救護活動・災害復興の拠点となる建物の基準

建物の耐震化

耐震補強工事

先述した耐震基準は1981年に大きな改正が行われており、その年を境に古いものを「旧耐震基準」、新しいものを「新耐震基準」と呼んで区別されています。

1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災における建物倒壊被害が「旧耐震基準」で建てられた建物に集中していたこともあり、国土交通省では「令和12までに耐震性が不十分な住宅、令和7年までに耐震性が不十分な耐震診断義務付け対象建築物をおおむね解消する」ことを目標として掲げて取り組んでいます。

耐震化は旧耐震基準で建てられている住宅や建物に耐震工事をおこなうことによって実現され、大きな地震や前震・本震・余震といった地震に耐えれるよう備えることができます。

実際にどれくらい建物の耐震化が進んでいるかというと、国土交通省の調査では一般住宅における耐震化率は平成30年度には約87%に及んでいます。

出典:国土交通省「住宅・建築物の耐震化率の
推計方法及び目標について」

また、学校や病院、官庁施設など住宅以外の建物における耐震化率も、令和2年4月時点で約74%となっています。

出典:国土交通省「住宅・建築物の耐震化率の
推計方法及び目標について」

建物に「制震」を取り入れる

制震ダンパー

では耐震基準を満たしている住宅、耐震等級の高い住宅、耐震工事によって耐震化された住宅であれば前震・本震・余震と繰り返される地震への対策は十分かというと、実はそうではないという落とし穴があります。

耐震とは建物自体を強く頑丈にすることであり、地震の揺れによるダメージは建物に蓄積されてしまうという弱点があるのです。

この弱点を補えるのが制震の技術です

制震とは、建物に制震装置を設置することによって地震の揺れを吸収して抑制する技術です。

制震の技術は上記のような耐震化された建物と相性が非常によく、耐震化された住宅と組み合わせることで弱点を補いながらより効果を発揮するという特徴があります。

制震装置には一般的にオイル、ゴム、鉄鋼などを素材とする「制震ダンパー」が用いられます。

<参考コラム>制震ダンパーとは?その種類や特徴について解説

       制震ダンパーは効果や種類を検討し最適なものを設置しよう

まとめ

地震には前震、本震、余震がありますが、全ての地震において前震があるとは限りません。

地震活動によって「本震ー余震型」「前震ー本震ー余震型」「群発的な地震活動型」という3つのパターンに分けられます。

また、地震が起きた段階では「これが前震である」「これは本震である」といった判別はつかず、どのパターンに当てはまるかは一連の地震活動が終わり解析されてからになります。

いずれにしても前震・本震・余震と繰り返される地震によって本震の規模の大きさだけでなく総合的に被害を受けることが想定されるため、注意と対策が必要です。

住宅の地震対策として注目の「制震ダンパー」

制震ダンパーαダンパーExⅡ

今後30年以内に発生する確率が70~80%といわれている南海トラフ巨大地震では、建物の全壊・焼失が最大で約2,386,000棟と想定されています。

制震を取り入れるには、住宅に「制震ダンパー」と呼ばれる制震装置を設置する方法が最も一般的です。

制震ダンパーとは、「地震による揺れを吸収して振動伝達量を抑えるための装置」です。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」とは

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

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次の実証実験結果をご覧ください。

耐震工法で建てられた住宅に制震装置『αダンパーExⅡ』 を設置すると、設置前に比べて大きく地震の揺れが軽減されることがわかります。

(※radとは、radian(ラジアン:層間変形角を意味する国際単位)の略で、柱の傾きを示し、分母の数字が大きくなるほど実際の傾きは少なくなります。)

このように数ある制震ダンパーの中でもトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は安心・高品質な制震装置で、小型化により施工も容易なため住宅の新築時の施工はもちろん、既存住宅への設置も可能です。

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監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021