【地震はなぜ起こる?】意外と知らない地震が起こる理由|知って効果的な対策を

地震はなぜ起こる?

南海トラフ巨大地震発生の恐れなど、地震大国と呼ばれる日本において、地震への恐怖は誰しもが抱えています。

その一方で、地震はなぜ起こるのかについては、あまり理解されていないのも現実です。

地震について知識を深めることによって、私たちはより適切な対策を講じることができます。

そこでこの記事では「地震はなぜ起こるか」についてそれぞれの特徴とともに解説し、地震の揺れに対して適切な住まいへの対策方法をご提案します。

この記事を読んだらわかること

・地震がなぜ起こるか仕組みがわかります。
・地震への対策として、より強い住まいにするための適切な方法がわかります。

地震には「プレート」が深く関与している

出典:「気象庁HP

地震には「プレート」と呼ばれる部分が大きく関与しているため、はじめにプレートについて解説します。

地球は大きく分けると、次の4つの部分で構成されています。

  • 内核
  • 外核
  • マントル(上部マントル・下部マントル)
  • 地殻

マントルの上にある「地殻」と地殻に近い部分にある「上部マントル」は板状の岩盤になっており、これを「プレート」と呼んでいます。

プレートには海底にある「海のプレート」と大陸の下にある「陸のプレート」があり、十数枚に分かれて地球の表面を覆っています。

マントルは常に対流し、少しづつ動いており、その上にあるプレートもマントルの対流にのって少しずつ動いています。

少しずつ動いたプレート同士がぶつかり合い、その場所で起きるひずみや沈下などから生じた強い力によって地震が発生します。

ちなみに日本周辺では海のプレートである太平洋プレートとフィリピン海プレート、そして陸のプレートである北米プレートとユーラシアプレートの4つのプレートが接しており、それらの境界が日本海溝、相模トラフ、南海トラフとなっています。

出典:「気象庁HP

地震は大きく分けて「3つ」ある

地震は次の3つに大きく分けることができます。

  1. 海溝型地震
  2. 直下型地震(内陸型地震)
  3. 火山性地震

それぞれの地震がなぜ起こるか、どんな特徴があるのかについて次項より解説していきます。

「海溝型地震」はなぜ起こる?

海のプレート、陸のプレートの動きに起因する地震のことを「海溝型地震」といいます。

海溝型地震には次の3種類があります。

  1. プレート境界型地震(プレート間地震)
  2. スラブ内地震
  3. アウターライズ地震

海溝型地震に共通する特徴

海溝型地震では初めはカタカタとした小さな揺れを感じ、その後に横に大きな揺れが起きるケースが多いです。

揺れ時間は長く、数分間も続く場合もあります。

マグニチュードが大きくなることが多く、主に海の中で起きるため巨大な津波となる可能性が高くなります。

海溝型地震の場合、海で地震が発生してから陸に到達するまでに多少時間があるため、緊急地震速報などで地震の発生を知らせることができます。

プレート境界型地震(プレート間地震)

プレート境界型地震(プレート間地震)はなぜ起こるのでしょうか。

まず海底にある海のプレートが陸のプレートの下に沈み込み、陸のプレートが引きずり込まれて「ひずみ」を蓄積します。

陸のプレートの「ひずみ」が限界に達してこらえきれなくなり、境界部分が元に戻ろうとして跳ね上がることで地震が発生します。

出典:「内閣府 防災情報ページ

【プレート境界型地震(プレート間地震)の特徴】

プレート境界型地震(プレート間地震)はマグニチュード8を超える巨大地震や、津波を伴う大規模な地震が多いのが特徴です。

しかしすべてのプレート境界型地震(プレート間地震)が大規模だという訳ではありません。

プレートが接する面が広ければ広いほど、そしてずれ動く距離が大きければ大きいほど、地震の規模は大きくなります。

1923年の関東大震災や1960年のチリ地震、2004年のスマトラ沖地震といった巨大地震もプレート間地震ですが、2011年に起きた東北地方太平洋沖地震が代表例といえます。

プレート境界型地震(プレート間地震)においてひずみが蓄積され跳ね上がるまでの現象が短時間で発生した場合には、短周期の地震動を発生する地震となります。

反対に時間をかけて動いた場合、ゆっくりすべり(スロースリップ)地震となります。

スラブ内地震

海溝などから沈み込んだ海のプレートのことをスラブと呼びます。

スラブ内地震とは、陸のプレートの下に潜り込んで圧縮された海のプレートが、プレートの曲げによって力がかかり、破壊されることによって発生する地震のことです。

プレート内部のどこで起きるのか予測するのが難しいため、注意が必要です。

【スラブ内地震の特徴】

プレート境界型地震(プレート間地震)と比較して小規模なものが多いですが、大規模地震が起こるケースもあります。

代表例は1994年の北海道東方沖地震、1993年の釧路沖地震、1933年の昭和三陸地震はスラブ内地震と考えられています。

アウターライズ地震

海のプレートが折れ曲がって海溝から沈み込む際にできる隆起帯をアウターライズと呼びます。

アウターライズ地震はその部分を震源域とし、陸のプレートに潜り込む直前の、海洋プレートが曲がった部分が破壊されることにより発生します。

【アウターライズ地震の特徴】

アウターライズ地震は陸地から離れた場所で地震が発生するため、陸地では揺れが小さいという特徴があります。

一方で、比較的浅いところで起こるため、併発する津波が大規模になりやすいといった特徴もあります。

また、大きな海溝型地震のあった後には、海のプレートの圧力バランスが崩れるため、アウターライズ地震が起きやすくなるといわれています。

【関連コラム】
アウターライズ地震について解説【津波を引き起こしやすい】

「直下型地震(内陸型地震)」はなぜ起こる?

では直下型地震(内陸型地震)はなぜ起こるのでしょうか。

直下型地震(内陸型地震)は内陸の活断層の活動に起因し、活断層のずれが原因とされています。

直下型地震(内陸型地震)は、陸域が深さ約20kmより浅い所で起きるため、陸域の浅い地震とも呼ばれています。

※陸域の浅い地震(直下型地震・内陸型地震)の仕組み (出典:気象庁HP

私たちが住んでいる陸地の地下深くには陸のプレートがあります。

そのプレートに大きな力が加わることによってひずみが生じ、蓄積されたひずみが大きくなると、内陸部で急激な「ずれ」がおこります。

ずれの部分を「断層」といい、この衝撃が地面に伝わって地震が発生します。

断層の中でも過去に地震を起こし、将来も活動すると考えられる断層が、いわゆる「活断層」です。

活断層が一定の間隔で繰り返しずれが生じたり活動することによって、再び地震を引き起こします。

「直下型地震(内陸型地震)」の特徴

直下型地震(内陸型地震)は海溝型地震と比較して規模は小さくなるものの、局地的な激震を引き起こすこともあります。

震源地が浅く、内陸の人々が生活をしている場所の下が震源となるため、マグニチュードが小さくても甚大な被害をもたらします。

また、震源が近いため実際に感じる揺れは大きく、建物倒壊のリスクも高くなります。

直下型地震(内陸型地震)では前震がない場合も多く、突然大きな揺れが起こります。

およそ10秒間に縦に突き上げるような、強烈なゆれが起こることが特徴です。

前震が無い場合は予測がむずかしく、緊急地震速報の通知もむずかしくなります。

直下型地震(内陸型地震)では、1995年の兵庫県南部地震、2004年の新潟県中越地震、2008年の岩手・宮城内陸地震、2016年の熊本地震などが代表的です。

「火山性地震」はなぜ起こる?

出典:「気象庁HP

火山性地震とは、火山体またはその周辺で起きる地震のことで、火山の噴火に伴うものや、マグマの活動や熱水の活動等などによって発生します。

火山性地震は、爆発地震、低周波地震、高周波地震、火山性微動というように、内容によって細かく分類されています。

「火山性地震」の特徴

火山性地震は前震・余震は発生せず、本震のみが発生するのが大きな特徴です。

マグニチュード5以下の地震が多く、揺れも震度1以下がほとんどですが、まれに大きな地震が発生することがあります。

火山によっては、火山活動が活発化すると多く発生する傾向があります。

あらゆる「揺れ」に効果的な住まいへの対策とは?

このように「地震がなぜ起こるか」は地震の種類によって仕組みがことなり、それぞれに揺れの大きさ等に特徴があります。

特に直下型地震(内陸型地震)では緊急地震速報の通知もむずかしいため、事前の対策が必要です。

こうしたあらゆる「揺れ」から住まいを守るための対策には、次のことが挙げられます。

  • 家具・家電の固定
  • 安全スペースの確保
  • 地震に強い家にする

家具・家電の固定

地震による負傷の原因の3〜5割は、家具類の倒壊や転倒、落下によるものといわれています。

これらは事前に「家具や大型家電を固定」しておくことで、大幅に防ぐことができます。

家具・家電の固定の方法は次のコラムをご参考下さい。

【関連コラム】
地震による家具・家電の倒壊や転倒を防ごう!ポイントや方法をご紹介

安全スペースの確保

出典:「東京消防庁HP

寝室や廊下など、居住スペース内になるべくものを置かない「安全スペース」を作っておくのも対策のひとつです。

家具を置かない安全スペースを確保しておくと、緊急地震速報の通知を受けた際に速やかに安全スペースに避難することができます。

地震に強い家にする

「地震に強い家」にしておくことは、住まいの地震対策の基本とも言えます。

家の耐震性を高めたり、制震装置の設置によって地震に強い家にすることが可能です。

築年数が古い家であれば耐震診断を受け、必要であれば耐震補強工事を施しておくと安心です。

また、耐震性の維持や繰り返しの地震にも耐えうるよう、制震装置を設置しておくこともおすすめです。

「制震装置って?」制震装置の詳細や設置に関して詳しく知りたい方は、下記バナーよりお気軽にお問い合わせください。

【関連コラム】
「耐震診断、費用はどれくらい?」耐震診断を行う理由や流れも解説

まとめ

「地震はなぜ起こるのか」は、大きく分けてプレートの動き、活断層の活動、火山活動の3つに起因していることをお伝えしました。

そしてそれぞれに揺れや地震の規模等に特徴があり、緊急地震速報での通知がむずかしいものも多くあります。

このようにいつ起きるかわからない、あらゆる地震に対して、私たちはあらかじめ耐震補強や制震装置の設置をしたり、家具や家電を固定、安全スペースの確保をしておくことで、地震に強く地震が来ても被害を最小限で済ませることのできる住まいにしておくことが必要です。

地震に強い住まいにするには「耐震+制震」

住宅への地震対策は地震大国日本においてとても重要です。

とりわけ「耐震性」については、1981年の耐震基準の改正以降、改正が重ねられ耐震性の高い住宅が増えました。

そして今、耐震性の向上だけでなく、耐震性の弱点を補うことができる「制震」の技術もあわせて住宅へ取り入れる「耐震+制震」という方法がスタンダードになりつつあります。

耐震構造

耐震:建物そのものの強度を高めることで地震の揺れに耐えられるようにする技術

制震

制震:建物に制震装置を設置して地震の揺れを吸収し抑制する技術

耐震性は建物が頑丈になる分、地震によって受けたダメージを蓄積してしまいます。

しかし制震と組み合わせることでダメージの蓄積を低減し、耐震性をより長く維持することができます。

つまりそれぞれが持つ技術の長所を活かしつつ弱点を補う相乗効果によって、より地震に強い住宅を実現させることができるのです。

住まいの制震に欠かせない制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

住宅に制震の技術を取り入れるには、通常、建物の構造部に制震装置(制震ダンパー)を設置します。

新築だけでなく、最近ではリフォームやリノベーション、耐震工事とあわせて制震ダンパーを設置するケースも増えています。

大事な住まいに設置する制震ダンパーはどんなものでもよいわけではありません。

  • 信頼性のあるエビデンスに基づいた性能
  • 確固たる実績

を必ずご確認ください。

制震ダンパーについて詳しく知りたい方は、下記バナーよりお気軽にお問い合わせください。

資料の送付やご質問の受付をおこなっております。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は特殊オイルを用いたオイルダンパーです。

「αダンパーExⅡ」は東京工業大学・静岡大学・豊田工業高等専門学校・岐阜県立森林文化アカデミーなどの数多くの学術研究機関による性能試験をクリアし、その確かな性能が認められています。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」の特徴を簡単にまとめました。


  • 建物の変形を約1/2に低減し、建物の損傷を大幅に軽減する高い性能
  • 副資材が不要、半人工以下の簡易施工を実現する施工性の高さ
  • 120年の製品保証とメンテナンスフリーの実現による耐久性の高さ
  • コストパフォーマンスの高さ
  • さまざまな研究機関などで実施した実証実験による信頼性
  • 18,000棟以上にもおよぶ採用実績
  • 新築へも既存住宅へもフレキシブルに施工可能

次の耐力壁試験の動画をご覧下さい。

続いて、次の実証実験結果をご覧ください。

耐震工法で建てられた住宅に制震装置『αダンパーExⅡ』 を設置すると、設置前に比べて大きく地震の揺れが軽減されることがわかります。

(※radとは、radian(ラジアン:層間変形角を意味する国際単位)の略で、柱の傾きを示し、分母の数字が大きくなるほど実際の傾きは少なくなります。)

このように数ある制震ダンパーの中でもトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は十分な採用実績、きちんとした裏付けに基づいた安心の技術でお施主様のご自宅をお守りします。

参考コラム】
制振ダンパーの施工画像20選を住宅タイプ別に紹介!地震後の画像もあり
制震ダンパー ランキング オイルダンパーはαDamperExIIが第一位

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

いつ起きるかわからない地震。

恐ろしい地震から、誰もが家族や住宅を守りたいと願うものです。

この機会に、ご自宅に制震ダンパーを取り入れてみませんか?

「この住宅には設置できるの?」

「取り入れてみたいけれどどうやって設置するの?」

などご質問やご不明な点等ございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちらからどうぞ。

資料請求フォームからもご質問等受け付けております。

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021