木造住宅の耐震性は本当に低い?|耐震基準、構造の違いと、地震に強い家づくりのポイントを解説

「木造住宅は耐震性が低いですか?」
家づくりを検討している方から、このような質問をいただくことがあります。
結論からお伝えすると、現行の建築基準法に基づいて建てられた木造住宅は、鉄骨造やRC(鉄筋コンクリート)造と比べて耐震性が劣るわけではありません。
むしろ、木造ならではの特性によって、地震に対して有利に働くケースもあります。
本記事では、
- 木造住宅は本当に地震に弱いのか
- 耐震性を判断するために確認すべきポイント
- 木造住宅の耐震性をさらに高める具体策
といった点について、家づくりを始めた方、リフォームを検討している方に向けて分かりやすく解説します。
・木造住宅の耐震性の有無について確認できます。
・木造住宅と他の構造との耐震性の違いを確認できます。
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目次
木造住宅は地震に弱い?耐震性の基本とよくある誤解

「木造住宅は地震に弱い」
このようなイメージを持たれることは少なくありません。
しかし実際には、耐震性は「構造の種類」だけで決まるものではないという点を、まず理解しておく必要があります。
住宅の耐震性は、建築基準法を満たしているか、どの耐震基準・耐震等級で設計されているか、といった設計基準や性能評価によって決まります。
木造・鉄骨・RCで耐震性に違いはあるのか|構造別の考え方
木造住宅が地震に弱いと思われがちな理由のひとつが、「鉄骨やRCのほうが強そう」というイメージです。
しかし、日本の住宅はすべて建築基準法に基づいて設計・建築されています。
つまり、「木造、鉄骨造、RC(鉄筋コンクリート)造」いずれの構造であっても、同じ耐震基準を満たすことが前提です。
そのため、基準を満たしている限り、構造の違いによって耐震性に大きな優劣が生じるわけではありません。
木造住宅の耐震性を判断する2つの基準「耐震基準」と「耐震等級」

木造住宅の耐震性を判断するうえで、特に重要なことは次の2点です。
- 耐震基準
- 耐震等級
これらは混同されやすいポイントですが、意味は明確に異なります。
耐震基準とは|建築基準法で定められた最低限の耐震性能
耐震基準とは、建築基準法で定められた最低限の耐震性能を指します。
日本においては住宅は、この基準を満たさなければ建築できません。
耐震基準は過去の大地震を受けて、段階的に強化されてきました。
旧耐震基準(1981年以前)
1981年以前に建てられた住宅が該当します。
震度5程度の地震に耐えることを想定した基準であり、震度6以上の大地震では倒壊リスクが指摘されています。
新耐震基準(1981年6月以降)
1981年6月以降に建てられた住宅が対象です。
震度6強〜7程度の地震でも倒壊しないことを目的とした基準に改正されました。
現行の耐震基準(2000年以降)
2000年の法改正では、以下のような点が強化されています。
- 基礎形状の明確化
- 耐力壁のバランス配置
- 金物による柱の引き抜き防止
新耐震基準と同様に倒壊防止を目的としつつ、余震や繰り返しの揺れに対する安全性も高められた基準といえます。
>関連コラム:新旧耐震基準と2000年基準の違いとは?|耐震性の確認や耐震補強の方法を解説
耐震等級とは|耐震基準に対する「上乗せ性能」
一方、耐震等級は、住宅性能表示制度に基づく任意の性能評価です。
- 耐震基準:最低限守るべきライン
- 耐震等級:耐震基準に加えてどれだけ余裕を持つのか
こうした関係になります。
また、耐震等級には以下の3段階があります。
- 耐震等級1(耐震基準を満たす住宅)
- 耐震等級2(等級1の1.25倍の耐震性)
- 耐震等級3(等級1の1.5倍の耐震性)
>関連コラム:耐震等級はどうやって決められているの?|耐震性能を高めるためのポイントを解説します
木造の方が耐震性が高まる要素も(軽い・しなりなど)
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鉄骨やRC造の住宅と比較したとき、木造住宅の方が耐震性が高くなる要素もありますので紹介します。
木造住宅は、次の3つの点について、他の構造より優れたポイントがあります。
- 軽いこと
- しなりがあること
- 耐火性が高いこと
木造住宅は、他の構造と比較して軽い特徴を持っています。
建物は重量に応じて地震時に加わる力が強くなりますので、軽量な木造住宅は揺れによる建物へのダメージを軽減することが可能です。
また、木材は柔軟性を持っていますので、揺れに対してしなやかに動きダメージを軽減します。
結果、ひび割れや部材の破壊を防ぐことにつながります。
加えて木造住宅は耐火性が高いことも特徴的です。
鉄骨は火災時の熱によって強度を失い変形しやすくなりますが、木造は同等の温度でも強度を保ち、変形することなく建物を維持します。
地震後に発生する危険性のある、地震火災の発生時も命を守ることにつながります。
>関連コラム:【木造住宅の構造を再確認】基礎と木部の構造とメリットデメリット
木造住宅の工法による耐震性の違いとは
木造住宅には、いくつかの代表的な工法があります。
- 在来工法(木造軸組工法)
- 2×4工法(枠組壁工法)
- プレハブ工法
こうした工法の違いによっても、耐震性に大きな優劣が生じるわけではありません。
いずれの工法であっても、建築基準法や耐震基準、耐震等級に基づいて設計、施工されますので、現行基準で建てられた住宅であれば、震度6強〜7程度の地震でも倒壊しにくいとされています。
木造住宅の耐震性は「構造計算・施工品質・地盤」も重要
木造住宅の耐震性は、設計図面上の性能だけで決まるものではありません。
特に重要なのが、次の3点です。
| 項目 | 確認ポイント | 耐震性への影響 |
|---|---|---|
| 構造計算の有無 | ・簡易的な壁量計算のみか ・許容応力度計算まで行っているか |
建物全体の力の流れを数値で検証できるため、設計段階で耐震性の裏付けが取れる |
| 施工品質・施工管理 | ・金物が正しく取り付けられているか ・耐力壁が設計どおり配置されているか ・基礎や接合部の施工が適切か |
設計どおりの性能を発揮できるかが決まる。施工精度が低いと耐震性能は大きく低下 |
| 地盤調査・地盤改良 | ・事前に地盤調査を行っているか ・必要に応じて地盤改良を実施しているか |
揺れの増幅や液状化リスクを抑え、建物への地震の影響を軽減 |
木造住宅の耐震性をさらに高める方法
このように、十分な耐震性を持つ木造住宅ですが、さらに耐震性を高める方法がありますので紹介します。
耐震等級3を取得する
1つ目は、耐震等級3を取得することです。
耐震等級は住宅性能表示制度に基づいて定められる基準で、1から3までの3つの等級があります。
建築基準法に適合するよう家を建てると耐震等級1を満たす家になりますが、耐震等級3は等級1の1.5倍の強度を持つ住まいになります。
想定より大きな地震があった場合や、複数回発生する地震にも耐えられる家を実現可能です。
>関連コラム:【耐震等級とは?】耐震等級を高くすることで得られるメリット・デメリット
制震技術を導入する
2つ目は、制震技術の導入です。
柱や梁などの構造部に制震装置を設置し、地震の揺れを吸収・軽減する制震技術は、特に余震や長く続く横揺れといった、耐震構造でダメージが蓄積する種類の地震に効果を発揮します。
耐震や後ほど紹介する免震とは異なり、既存の住まいに後付けできる点も大きなメリットです。
>関連コラム:制震構造のメリットとデメリット|きちんと知って住宅に万全の地震対策を
免震技術を導入する
3つ目は、免震技術の導入です。
免震技術は、地盤と建物の間に免震装置を設置することで、地震の揺れが建物に伝わることを防ぐ技術です。
特に横方向の揺れに大きな効果を発揮し、建物の損傷を防止することを期待できます。
一戸建て住宅に設置する場合は最低でも300万円以上と、耐震・制震と比較して初期費用が高くなるケースがある点に注意が必要です。
強固な地盤の土地を購入する
4つ目は、強固な地盤の土地を購入することです。
地盤によって、地震発生時の揺れの増幅率は変わります。
自治体によっては揺れやすい土地、揺れにくい土地など地盤の特徴が分かるマップを公表しているケースもありますので、参考にしつつ土地を選びましょう。
>関連コラム:「地盤が弱い土地の特徴とは?」地名との関係も解説│弱いとどうなる?対策は?疑問にも回答
シロアリ・木材の腐食を防ぐ
5つ目は、シロアリによる食害や木材の腐食を防ぐことです。
耐震や制震、免震といった対策を施しても、壁内の通気が不足しているなど、構造材が湿気を含んだ状態であれば、シロアリによる食害や、腐朽菌による腐食を受ける可能性があります。
防蟻処理や防腐処理、適切な床下・壁内の換気に加えて、定期的に基礎や床下の点検を受けることをおすすめします。
繰り返す地震・余震への対策が重要な理由
近年の大地震では、本震の後に大きな余震が繰り返し発生するケースが多く見られます。
耐震構造は「一度の大きな揺れで倒壊しない」ことを目的としていますが、「本震」「余震」さらにその後の揺れと地震が続くことで、建物にダメージが蓄積していく可能性があります。
- 耐震性能を高める
- 揺れを抑える制震技術を併用する
といった複合的な地震対策が、より現実的な備えとして求められます。
既存の木造住宅の耐震性を高めるには?
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>制震ダンパー施工事例(株式会社くらしのリーザ様・M様邸【愛知県】)
記事の終わりに、既存の木造住宅において耐震性を高める方法を紹介します。
まずは耐震性の評価が重要
既存の木造住宅を耐震化するためには、はじめに耐震性の正確な評価が不可欠です。
現状を把握することで、適切な補修・補強を受けられます。
耐震性の評価は専門家による診断で確認できますが、自治体によっては補助金により無償で受けられることもありますので、お住まいの自治体に確認してみましょう。
>関連コラム:耐震診断・工事はどこに頼むべき?業者選びの知っておきたいポイントを紹介
耐震改修工事や制震技術の導入
現状の耐震性を確認した上で、耐震改修工事や制震技術の導入を検討しましょう。
- 耐力壁の追加
- 基礎断面が不足している場合の補強
- 柱と梁をつなぐ接合部を金具によって補強
こうした対策を取って、お住まいの家の耐震性を高めましょう。
>関連コラム:耐震リフォームをした方がよい戸建て住宅の特徴10選|地震に備えてより安全に
工事費用を抑えながら地震対策をしたい方は、室内の壁面を切り欠くなど簡易な工事で設置も可能な、制震ダンパーの使用もおすすめです。
まとめ|木造住宅の耐震性は「正しい知識と対策」で高められる
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「木造住宅は耐震性が低いのでは?」
このような不安を感じる方は少なくありません。
しかし実際には、現行の建築基準法に基づいて建てられた木造住宅であれば、構造の違いによって耐震性に大きな優劣が生じるわけではありません。
重要な点は、木造か鉄骨かといった構造そのものではなく、「どの耐震基準、耐震等級で設計されているか」「構造計算が適切に行われているか」「施工品質や地盤条件が十分に考慮されているか」といった住宅全体の設計、施工の程度です。
さらに、近年の大地震では本震だけでなく繰り返し発生する余震によるダメージの蓄積が問題となっています。
- 耐震等級を高めて「倒壊しにくい家」にする
- 制震技術を取り入れて「揺れそのものを抑える」
このように「耐震+制震」を組み合わせた対策が、より現実的で安心できる備えとなっています。
新築やリフォームをご検討中の方は、「木造=弱い」というイメージで判断せず、耐震性の中身を確認して、総合的に地震対策を検討しましょう。
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