木造住宅の寿命を伸ばすには?耐震化の重要性、メンテナンスの必要性など長く住むための知識を解説

「木造住宅の寿命を伸ばす方法はありますか?」
こうしたご質問を頂くことがあります。
木造住宅は鉄骨や鉄筋コンクリートといった構造体の住まいより寿命が短いと思われがちですが、実は適切な施工とメンテナンスによって長く住み続けることは可能です。
具体的にどのような方法があるのか、分かりやすく解説します。
・木造住宅は寿命が短いのか、実態を確認できます。
・「耐震性」を高めることが寿命に関係することが分かります。
・耐震性の向上やメンテナンスなど、具体的な寿命を伸ばす対策が分かります。
今、費用を抑えつつ住宅の地震対策に高い効果を得られる「制震ダンパー」のニーズが高まっています。
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目次
確認したい、木造住宅の寿命と耐用年数

住宅の耐久性に関係する言葉には「耐用年数」と「寿命」の2種類があります。
それぞれどういった意味合いの言葉なのか、はじめに内容を確認しましょう。
耐用年数:税法における「資産を利用できる期間」
耐用年数とは、税法において「建物がどのくらいの年数使用できるのか」を示しています。
一般的に「耐用年数」と表現された場合には、税法で定められる法定耐用年数を指していて、たとえば木造住宅の場合は22年です。
その他、木造を含めた鉄骨、鉄筋コンクリートといった主要な構造の耐用年数は以下の通りです。
| 軽量鉄骨プレハブ造(骨格材肉厚3mm以下 | 19年 |
| 軽量鉄骨プレハブ造(骨格材肉厚3mm超4mm以下) | 27年 |
| 重量鉄骨造(骨格材肉厚4mm超) | 34年 |
| 鉄筋コンクリート造 | 47年 |
| 木造 | 22年 |
寿命:実際に住めなくなるまでの期間
続いて建物の寿命とは、実際にその建物を使用できなくなるまでの期間を指します。
耐用年数は法的な意味合いが強く、耐用年数に達した場合でも住めなくなるという訳ではありません。
木造住宅の法定耐用年数は22年と短く感じられますが、古民家や現存する世界最古の木造建築物である法隆寺のような例を見ると、耐用年数に達しても使用し続けられることが分かります。
耐用年数とは異なり、実は木造住宅の寿命は「◯◯年です」と言い切ることは困難です。
その理由は、対象とする木造住宅のある地域の風土や、メンテナンスの頻度など、取り巻く環境が異なるからです。
>関連コラム:日本の木造住宅は寿命が短い?短命の原因、耐震性向上など長寿命化対策もご紹介
知っておきたい、木造住宅の寿命を縮める要因

では、木造住宅の寿命が短くなるのはどういった場合なのでしょうか。
主には次の5つの場合に寿命が短くなる可能性があります。
- 建物へ直接の被害をあたえる「地震」
- 建物のバランスを崩す「不適切な増改築」
- 建物の劣化を早める「雨漏り」
- 建物の環境を悪化させる「結露(内部結露)」
- 建物の基盤を壊す「シロアリ」
雨漏りや内部結露、シロアリ、不適切な増築といった要因によって、徐々に建物の耐久性が短くなることが考えられます。
また、このほか直接的に地震が発生することでも、建物にダメージが加わり寿命が短くなることもありますので、家の寿命を長くする対策を複数の側面から取ることが求められます。
>関連コラム:古民家の耐震補強はどうすればいい?耐震・制震・免震など耐震性を高める方法を徹底解説
地震の発生時に揺れを吸収し、ご自宅へ加わるダメージを軽減する制震ダンパーは、お住まいを長寿命化する効果も発揮します。
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耐震性を確認できる指標「耐震等級」

地震に強く寿命の長い木造住宅にするためには、建築前から耐震性について検討することが重要です。
一方で木造住宅の耐震性は一目では分かりにくく、こうした場合に利用できる指標が「耐震等級」です。
耐震等級とは、地震に対する「建物の強度を示す指標」です。
建て方に基準が定められていて、建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれいます。
耐震等級1
現在の建築基準法で定められている最低限の耐震性能を満たす水準で建てられた住宅は、等級1になります。
震度6強~7クラスの地震がきても建物が倒壊、大破しない程度の強さとされます。
耐震等級2
最低限の耐震性能である耐震等級1と比較した場合、約1.25倍の強さがある建物です。
長期優良住宅や災害時に避難所となる学校や病院などの公共施設は、耐震等級2以上の等級が基準となります。
耐震等級3
耐震等級1の約1.5倍の強さがある建物が等級3として認められます。
主に災害時に拠点になる消防署や警察署は耐震等級3で建てられており、万が一の有事の場合にも影響のないよう配慮されています。
>関連コラム:耐震等級はどうやって決められているの?|耐震性能を高めるためのポイントを解説します
このように建物自体の耐震性を高めることで、地震の影響を受けにくくし寿命を伸ばすことは可能です。
現在の地震対策は「耐震」がメインとなり、地震でも「倒壊しない」ことを目的とした方法が主に取られています。
しかし建物を単に強くするだけではなく、複数回発生する地震への対策など「揺れを吸収する対策」も効果があるとして注目されています。
木造住宅の寿命を伸ばすために重要な「メンテナンス」

木造住宅は、耐震性を高めることと同時に、以下のとおり建物の適切なメンテナンスを施すことも重要視されます。
- 換気や清掃といった日常的なメンテナンス
- 定期的に実施したい外装メンテナンス(屋根、外壁など)
- 定期的に実施したい、シロアリ対策など構造体のメンテナンス
- その他、給排水や電気設備などのメンテナンス
換気や清掃といった日常的なメンテナンス
日常的なメンテンナンスは、最も手軽ながら、効果が大きい対策です。
木造住宅の寿命を長く保つために欠かせない要素は、構造体に湿気を溜めないことです。
湿気を遠ざけることで、腐朽菌やシロアリを遠ざけることになります。
- 24時間換気システムの適切な利用
- 定期的な窓開け
- 水回りの適切な清掃
- 雨樋などの適切な清掃
- 敷地周囲の段ボールなどの廃棄
こうした対策によって、湿気の排除に加えて、シロアリが敷地内で繁殖することへの対策にもつながります。
定期的に実施したい外装メンテナンス(屋根、外壁など)
屋根や外壁といった外装部分は、紫外線や風雨、積雪といった天候の影響を直接受けやすい箇所です。
劣化が進行しやすく、雨漏りによって直接構造体が影響を受けることもあります。
- 屋根と外壁の定期的な清掃
- 屋根と外壁の定期的な塗装
- シーリング部分の交換 など
こうした対策を取るとともに、プロによる点検を受けることも重要です。
定期的に実施したい、シロアリ対策など構造体のメンテナンス
木造住宅の寿命を短くする、最も大きな原因はシロアリと湿気です。
シロアリ被害や木造の土台部分の腐朽は、床下など見えない箇所で進行しますので、定期的に点検、および防蟻処理の再施工を実施しましょう。
再施工の際に、換気不良が原因のカビの発生などもチェックすることで、湿気が溜まる前に清掃するなど対策を立てられます。
その他、給排水や電気設備などのメンテナンス
ここまで、建物を支える構造体部分のメンテナンスについてご紹介しましたが、設備機器からの漏水や漏電によって問題が生じる可能性もありますので、給排水機器や電気設備などのメンテナンスを実施することも重要です。

参考:国土交通省 期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について
こちらの図のように、外部から内部、設備に至るまで定期的に修理や交換を施すことで、木造住宅の寿命はさらに長く伸ばすことが可能となります。
>関連コラム:地震で家が倒壊しそう?!原因・防止対策・そしてとるべき行動を解説
木造住宅の寿命を伸ばすリフォーム・リノベーション

定期的なメンテナンスによって寿命を伸ばすことのほか、リフォームやリノベーションによって部分的に更新して寿命を伸ばすことも効果的です。
具体的にどういった方法があるのか、ご紹介します。
部分的な補修によって寿命を伸ばす
リフォーム、リノベーションと聞くと多大な費用を要するイメージがありますが、劣化が進行している部位を補修するだけでも寿命の増加に効果を発揮します。
- 屋根や外壁のひび割れ箇所の補修
- バルコニー防水の再施工
- サッシやコーキングの打ち替え
- 雨樋の補修 など
こうした対策は雨水が壁の中などに侵入する事態を防ぎ、木材の腐朽やシロアリの発生といった被害を未然に防ぐ効果があります。
制震ダンパーの導入
軽微なリフォームで設置できる「制震ダンパー」の導入もおすすめです。
耐震性の高い建物を建ててもその強さは永続的に続く訳ではなく、経年劣化や地震、台風などによるダメージの蓄積で強度は低下してしまいます。
そこで、地震や台風といった揺れによるダメージを軽減する方法として、制震ダンパーが有効です。

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、油圧の力を利用した制震装置です。
- 小さな揺れから大きな揺れまで様々な揺れに効果を発揮する
- 小型で既存の住宅に対しても最小限のリフォームで設置できる
- 耐力壁や筋交いなど、ほかの構造体に影響を与えない
こうしたメリットを期待できます。

また上のデータでも分かるように、「耐震工法だけ」の場合建物の変位が約3㎝起こる想定の場合、「耐震工法+制震ダンパー」のケースではその半分の約1.5㎝に抑えることが可能です。
こうした揺れによるダメージの蓄積を避ける地震対策は、建物の寿命を伸ばす効果を期待できます。
>関連コラム:制震ダンパーとは?効果を解説│種類と特徴、価格や選び方など総合的に解説
全面リフォームで寿命を伸ばす
築20~30年を迎えた木造住宅では、設備機器のほか外装など複数の箇所で老朽化が進行していきます。
こうした場合には、柱や基礎を残して全面的にリフォーム(フルリノベーション)することによって、住宅の基本性能を更新、お住まいの寿命を大きく伸ばすことが可能となります。
高断熱仕様への変更や間取りの変更など、快適性や安全性を高めることも可能ですので、「ちょこっとリフォーム」よりも「一気にリフォーム」する方がおすすめです。
>関連コラム:リノベーションで耐震補強を同時にするべき「7つの理由」とは│補強工事の種類や必要性、会社選びまで徹底解説
建て替えを検討すべきケース(基礎・雨漏り重度・傾きなど)
なお、以下の例のようにリフォームで対応しきれないケースも存在します。
- 基礎の大規模な欠損
- 地盤の大規模な沈下
- 構造材の広範囲の腐朽、シロアリによる食害
こうした原因によって建物全体に傾きが生じている場合など、リフォームより建て替えが勧められるケースもあります。
お住まいの状態によっては、建て替えやリフォームに対して補助金を受けられるケースもありますので、合わせて確認してみましょう。
>関連コラム:【2025】耐震リフォーム・改修の補助金を解説│国のほか県や市町村など自治体の補助金も紹介
まとめ:耐震性能を保ち、木造住宅の寿命を伸ばそう
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>制震ダンパー施工事例(株式会社三宝工務店様・S様邸・新築工事)
木造住宅の寿命を伸ばすには、建築時に耐震性の高い仕様にすることのほか、メンテナンスやリフォーム、リノベーションといった方法も効果的です。
お住まいの現状、またこれから建てる家の仕様によって最適な方法は変わりますので、耐震性に関する仕様やメンテナンスの方法を確認することをおすすめします。
なお、地震や台風などに強い家をコストパフォーマンスよく建てたい場合は「耐震+制震」の組み合わせがおすすめです。
大きな揺れでも倒壊、崩壊せず、柱や梁に加わるダメージを制震装置が吸収してくれるからです。
より具体的に、制震装置(制震ダンパー)について知りたい方は、トキワシステムまでお気軽にご相談ください。
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