「地震が起きた。家族に電話が繋がらない。」原因と対策を解説します

「地震が起きた。家族に電話が繋がらない。」原因と対策を解説します

大きな地震が発生したとき、まずは身の安全を確保します。その後あなたは、どんな行動をとりますか?

多くの人は、家族の身の安全を気にして「家族に連絡を取る」行動を選択します。 ここで問題が発生します。大きな地震が発生したあとは、電話がつながらないケースが多く見られるのです。

被災時に困ったこととは

出典:ENELL株式会社 大震災の被害と水の確保に関する調査

ENELL株式会社が行った、20~60代を対象にした「大震災の被害と水の確保に関する調査」によると、被災時に困ったこととして「停電」や「断水」が挙げられている一方で、「電話回線の遮断」(回答者の46.7%)や「インターネット回線の遮断」(37.8%)などと、通信が途絶えることで困った経験を持つ人も多いことが分かります。
そこで本記事では、地震が発生したあとに電話が繋がらなくなるのはどうしてか。そしてどのように対処すればよいのか、解説しています。

通信ができなくなるほどの地震が発生してからでは対処のしようがありません。平時の今こそ、地震で連絡が取れなくなったとき、どうするべきか考えておきましょう。

この記事を読んだらわかること

大規模な地震が発生したあと、電話が繋がらない理由が分かります。

・電話が繋がらない場合、どんな行動を取ればよいのかが分かります。

地震のとき電話が繋がらないのはどうして?

地震のとき電話が繋がらないのはどうして?

大きな地震が発生したあとに、スマートフォンや固定電話で通話を試みても繋がらない。テレビを見てみると、複数の地域で不通が続いている。
電話が繋がらないのは、どうしてでしょうか。

通信回線が混雑している

1つ目の理由は「通信回線の混雑」です。

発災直後はあなただけではなく、多くの人が家族や会社と連絡を取りたいものです。一斉に電話をかけることで、限られた容量の回線にアクセスが集中して(輻輳(ふくそう)といいます)繋がらなくなってしまいます。

大規模な災害のときは特に、警察や消防といったライフラインの通信を優先させるために、回線の能力を制限することがあり、輻輳が起きやすい環境に置かれます。

ケーブルが破損している

2つ目の理由は「ケーブルの破損」です。

固定電話の場合、地中に埋められたメタルケーブルが破損してしまうと、復旧されるまで電話は使えなくなります。携帯電話やスマートフォンなどの通信機器の場合も、基地局から基地局間の通信には有線ケーブルを用いています。固定電話と同様に有線部分が切断されてしまうと、通信できなくなってしまいます。

基地局が作動していない(通信機器の場合)

3つ目の理由は「基地局が作動していない」ことが挙げられます。

携帯電話やスマートフォンは、音声やデータを遠くに送るために「基地局」を中継しています。基地局が地震で破損してしまったり、電気がストップしてしまったりすると、通信機器は通話やデータの送受信ができなくなります。

地震で電話が繋がらない場合、どうすればいい?

地震が原因で不通になったとき、一体どのように行動すればよいのでしょうか。主な方法は4つです。

データ通信を利用する通話アプリを使う

スマートフォンを持っているなら「データ通信を利用する通話アプリ」を使ってみましょう。

固定電話が不通でも、通信機器用の中継局が生きている場合はスマートフォンでデータの送受信ができます。LINEを始めとする通話アプリでは、データ通信を利用するため連絡を取れる可能性があります。

災害用伝言ダイヤル・伝言板を使う

災害用伝言ダイヤル・伝言板を使う

出典:NTTグループ 災害用伝言ダイヤル

「災害用伝言ダイヤル(171)」または「災害用伝言板(web171)」を利用することでも、安否確認ができるかもしれません。

災害用伝言ダイヤルは、主に固定電話を対象にしたサービスで、電話番号を登録したうえで音声の録音と再生ができます。被災した人が安否などの状況を録音し、安否を確認したい人が、サービスを利用して間接的に受信するものです。

災害用伝言板は、インターネットを対象にした安否確認サービスです。スマートフォンや携帯電話、パソコンから登録と確認を行えます。

こういった安否確認サービスを家族全員が認識することで、万が一のとき速やかに安否確認を行えます。

00000JAPANを利用する

固定電話がつながらない。スマートフォンでも通話ができない。そんなときに「00000JAPAN」を利用してみましょう。

00000JAPANとは、大規模災害が起きた時、公衆無線LANの一部が無料開放されるものです。大規模災害など、開放するべき事態になったときSSID「00000JAPAN」に接続すれば、誰でも無料でインターネットに接続できます。

主に契約キャリアの店舗など、フリーWi-Fiのアクセスポイントが設置されている場所で利用できます。避難所などでも、臨時のアクセスポイントとして利用できる場合があります。

なお、00000JAPANは誰もがアクセスできるので、セキュリティ面の不安が残ります。クレジットカード番号など、個人情報の入力はしない方が安全です。

復旧するまで使用を控える

最後の手段は「復旧するまで使用を控える」ことです。

輻輳が発生するような事態では、通話できないことで命の危険がある人から、単純に安否確認を行いたい人まで、様々な人が通話を試みます。急を要する人のために、回線が完全に復旧するまで使用を控えることも考えてみましょう。

「地震で電話が繋がらない!」事前に対策は取れる?

地震が発生したとき、取れる対策を紹介しました。ここからは「事前に取れる」対策について解説していきます。固定電話もスマートフォンも、どちらも通じない場合はアナログな方法でも策を講じておくことが大切です。

安否確認方法・集合場所を決めておく

まずは家族間で「安否確認の方法を再確認」しましょう。固定電話・データ通信・災害用伝言ダイヤルと伝言板・00000JAPAN、全ての方法を家族全員が使えるようにしておきます。

その上で「代替の連絡手段」を考えましょう。具体的には「被災時の集合場所を決めておく」ことが有効です。通信回線が失われた場合、頼りになるのは自分の足です。集合場所を具体的に指定することで、家族が集まれる状況を作りましょう。

安否確認方法・集合場所を決めておく

出典:セコム株式会社 防災に関する意識調査

警備保障会社のセコム株式会社の調査では、安否確認方法や集合場所の確認ができている家庭はおよそ10%程度。いざという時のため、対策を行う家庭の数を増やすことが求められます。

緊急時の連絡先を紙に書いておく

続いて「緊急時の連絡先を紙に書いて持っておく」ことも重要です。

スマートフォンに全ての連絡先が入っている、あるいは普段の連絡を全てLINEなどで行っている場合、緊急時に連絡するべき家族、会社や学校の電話番号を覚えていない人は多いのではないでしょうか。

公衆電話を前にして連絡するべき場所に通話できるよう、財布やスマートフォンカバーの隙間など、常に持っている物に緊急時の連絡先をまとめた紙を忍ばせておきましょう。

スマートフォンの充電とモバイルバッテリーの持参

さらに「スマートフォンの充電・モバイルバッテリーの持参」もおすすめです。

アナログな対策を勧めてきましたが、電話やメールができ、連絡先も入っているスマートフォンは災害時の切り札といえます。電源が切れてしまわないように、日々充電を怠らないようにしてください。

充電が切れたときのために、モバイルバッテリーの持参も検討しましょう。ただし、モバイルバッテリーの充電が切れていたら意味がないので、家・職場で常に充電状態にして置いておくのも手です。

自宅の危険な箇所を補強しておく

最後に「自宅の危険な箇所を補強しておく」ことも検討してください。

大きな地震が起きたとき、家族の安否確認を行うことも大事ですが、それ以上に家が潰れて自分や家族の命が失われることは避けなければいけません。

耐震性能に不安があるなら、耐震診断や制震ダンパーの設置など、家が地震に耐えられるようにする対策を平時のうちに行っておきましょう。

関連記事:地震による建物倒壊について知っておこう

まとめ:災害時の連絡は複数の手段を準備しておこう

まとめ:災害時の連絡は複数の手段を準備しておこう

地震が発生したあと、家族と連絡を取る手段について解説しました。

固定電話やデータ通信を中心に、複数の方法で家族との安否確認は行なえます。ただし、知らなければ意味がないので、本記事の内容を家族間で共有しておきましょう。

家族の身の安全を知るために、まずは自宅の安全を確保

地震が発生したとき、存在している可能性が高い場所は、職場・学校、そして自宅です。このうち職場や学校は鉄筋コンクリートで造られていることが多く、地震動で倒壊する危険性は低いといえるでしょう。

一方で自宅は耐震性の有無が家によって異なり、耐震性能が低い場合は倒壊など被害を受ける可能性が高い場所です。家族の身の安全を守るために、まずは自宅が安全な場所になるように、対策を考えましょう。

住宅への地震対策には耐震+制震が注目されている

従来、住宅の地震対策として建物の強度を増す「耐震」が用いられてきました。

しかし耐震対策を取っているだけでは、地震動が建物に与える影響を小さくすることはできず、地震が複数回発生したときには、歪みが大きくなり倒壊する危険性を捨てきれません。

そこで地震動を小さくするための方法として「制震」の考え方が重要視されています。

関連記事:耐震・制震(制振)・免震の違いとは?

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」とは

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

トキワシステムがおすすめする制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は特殊オイルを用いたオイルダンパーで、次のような特長があります。

  • 建物の変形を約1/2に低減し、建物の損傷を大幅に軽減する高い性能
  • 副資材が不要、半人工以下の簡易施工を実現する施工性の高さ
  • 120年の製品保証とメンテナンスフリーの実現による耐久性の高さ
  • コストパフォーマンスの高さ
  • さまざまな研究機関などで実施した実証実験による信頼性
  • 18,000棟以上にもおよぶ採用実績

次の実証実験結果をご覧ください。

耐震工法で建てられた住宅に制震ダンパー「αダンパーExⅡ」を設置することで、柱の変位量が最大55%低減できることがわかります。

耐震等級2へαダンパーExⅡを設置した実験結果

このように数ある制震ダンパーの中でもトキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は安心・高品質な制震装置で、小型化により施工も容易なため住宅の新築時の施工はもちろん、既存住宅への設置も可能です。

大切なあなたの家族を守りたい ―KEEP YOUR SMILE―

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」

いつ起きるかわからない地震。

恐ろしい地震から誰もが家族や住宅を守りたいと願うものです。

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、耐震化された住宅の弱点を補いつつ建物の倒壊防止に効果を発揮します。

耐震性の優れた住宅に制震ダンパーをプラスして、より安心・安全な住宅を目指してみませんか?

「αダンパーExⅡ」 であれば、あなたの大切な住宅をしっかりとサポートします。

「この住宅には設置できるの?」

「取り入れてみたいけれどどうやって設置するの?」

などご質問やご不明な点等ございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちら

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021