【制震ダンパーで戸建て住宅に地震対策】3つの実例紹介|工期や費用、効果についても解説

【制震ダンパーで戸建て住宅に地震対策】3つの実例紹介|工期や費用、効果についても解説

制震ダンパーは戸建て住宅の地震対策になりますか?」
このような質問を頂くことがあります。

地震によって建物に発生する揺れを軽減する制震ダンパーは、耐震と組み合わせることでさらにお住まいを安全にする効果を発揮します

そこで本記事では、戸建て住宅に制震ダンパーを設置した施工事例や、設置することで得られる効果などについて解説します。

制震ダンパーがどの程度有効なのか、新築・リフォームで地震対策を検討している方はぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

・戸建て住宅に制震ダンパーを設置する実例を確認できます。
・制震ダンパーの効果や工期、費用について知ることができます。

住まいの地震への対策はお済みですか?
今、費用を抑えつつ住宅の地震対策に高い効果を得られる「制震ダンパー」のニーズが高まっています。

制震ダンパーについて詳細をお知りになりたい方やご興味を持たれた方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。

新築・リフォームの制震ダンパー施工事例

地震対策として注目される制震ダンパーですが、実際にどのように取り付けられているのでしょうか。

新築やリフォームで一戸建てに取り付けられている様子をご覧ください。

株式会社ヒロホーム様(新築)の施工事例

こちらは東京都にオフィスを構える「株式会社ヒロホーム」様より、新築住宅への制震ダンパーの施工写真を頂いたものです。

現場の責任者様より、「特に問題なく取り付けできた。大型の制震装置よりも簡単に取付けできた。」というお褒めの声を頂いております。

制震ダンパーの設置実例
制震ダンパーの設置実例

>新築・制震ダンパー施工事例(株式会社ヒロホーム様・経堂・新築工事)

株式会社ブルーボックス様(新築)の施工事例

こちらは株式会社ブルーボックス様より、新築の分譲住宅及びモデルハウスへの制震ダンパーの施工写真を頂いたものです。

制震ダンパーの設置実例
制震ダンパーの設置実例

>新築・制震ダンパー施工事例(株式会社ブルーボックス様・モデルハウス)

寺本工業株式会社様(リフォーム)の施工例

続いて寺本工業株式会社様より、リフォーム時に制震ダンパーを取り付けた際の施工写真を頂いたものです。

制震ダンパー(αダンパーExⅡ)はコンパクトなサイズ感で、写真のように壁の一部を剥がして設置することも可能です。

現場監督様より、「施工が非常に簡単で良い。そして、小さいから楽。リフォームだから壁を剥がす工程で少し時間が掛かったが、新築ならば2時間程度で済むのではないだろうか。」というお声を頂いています。

※αダンパーExⅡはリフォームでもご利用頂ける制震ダンパー(制震装置)となっております。

制震ダンパーの設置実例
制震ダンパーの設置実例

>リフォーム・制震ダンパー施工事例(寺本工業株式会社様・M様邸【三重県桑名市】)

制震ダンパーを戸建て住宅に取り付ける場合、新築、リフォームではこうした設置状況で施工することとなります。

制震とは?制震ダンパーとは?

耐震・制震・免震

>関連コラム:結局「耐震・免震・制震」のどれがいいの?効果的な組み合わせの解説と実例を紹介

ここで改めて、制震や制震ダンパーといった言葉の意味を確認しましょう。

制震とは、建物の地震対策の3本柱である「耐震・制震・免震」のひとつで、元々はタワーマンションや東京スカイツリー、熊本城などの大型建造物に用いられることが多かった技術ですが、近年は一般の戸建て住宅にも取り入られるようになってきました。

制震とは

より詳しく、制震とは建物に制震装置を設置し地震の揺れを吸収して抑制する技術のことで、「制振」と呼ばれることもあります。

制震には、以下の特徴があります。

  • 小さな揺れから大きな揺れまで対応
  • 余震など繰り返しの揺れにも効果を発揮

耐震化された住宅に合わせて用いることで耐震の弱点(繰り返しの地震・小さな揺れに弱い)を補うことができます。

>関連コラム:あらためて知る「制震」のすごさ|今住宅に制震が取り入れられています

制震ダンパーとは

>新築・制震ダンパー施工事例(国分土地建物株式会社様・T様邸【千葉県】)

地震対策として制震技術を住宅などの建物に取り入れるには制震装置の設置が必要となり、制震装置として、主に「制震ダンパー」が用いられます。

制震ダンパーは大きく分けてオイル(油圧)・ゴム・鋼材の3種類があり、それぞれ特徴や設置できる場所、設置方法などが異なります。

それぞれの主な特徴は次の通りです。

【オイル(油圧)ダンパー】

オイルとピストンで構成される制震ダンパー

地震の揺れを受けるとピストンが動き、ピストンに開けられた小さな穴からオイルがバルブに流れ出たり戻ったりすることで、生じた熱がエネルギーとなり地震の揺れを吸収します。

【ゴムダンパー】

ゴムの弾力性を利用した制震ダンパー

ゴムが揺れを柔軟に受け止めて吸収し、地震の揺れによって住宅にかかる負担を抑えます。

鋼材ダンパーと比較して金属疲労を起こし折れてしまう心配はありませんが、ゴムという伸び縮みしやすい性質から温度変化に弱く、地域の気候によっては劣化が起こりやすいことが弱点です。

【鋼材ダンパー】

金や銅など、金属を用いて作成された制震ダンパー

金属が曲がる時の力を熱エネルギーに変えることで、地震の揺れを軽減します。

金属を組み合わせたシンプルな構造であるため比較的安価に導入できますが、繰り返しの変形によって金属疲労が生じ破損するリスクがあります。

大型建造物だけでなく一般の木造戸建て住宅に用いられる制震ダンパーには上記の種類があります。

その他の制震ダンパーの選び方が気になる方は、次のコラムをご覧ください。

>関連コラム:制震ダンパーとは?その種類や特徴について解説

制震ダンパー(オイル・油圧)の効果

本記事では、例として油圧ダンパーを取り上げて、制震ダンパーを設置する効果についてご紹介します。

制震ダンパーは、利用することで地震によって家に生じる揺れ、ダメージを軽減できる点が最大のメリットです。

以下の動画では、制震技術を利用した場合、していない場合の揺れの大きさについて比較しています。

制震ダンパーを取り付けた方が揺れ具合、変形が小さくなっていることが分かります。

このように、制震ダンパーは設置することで、揺れによる家へのダメージを軽減できる点が最大のメリットです。

地震の揺れを吸収し変位量を軽減

より詳しく、建物に生じる変位の大きさについてシミュレーションした結果についてお伝えします。

制震ダンパーのシミュレーション結果

耐震工法で建てられた住宅に制震ダンパー(αダンパーExⅡ) を設置すると、設置前に比べて地震の揺れが軽減され、建物の変位量が半減していることがわかります。

(※radとは、radian(ラジアン:層間変形角を意味する国際単位)の略で、柱の傾きを示し、分母の数字が大きくなるほど実際の傾きは少なくなります。)

制震ダンパーのシミュレーション結果

こちらは従来工法の建物に対して制震ダンパー(αダンパーExⅡ)を設置した場合の実験結果です。

従来工法では48.6mmの変位が見られた一方で、制震装置の場合は21.8mmに収まり、55%もの変位が抑えられていることが分かります。

小さな揺れにも効果を発揮

製品にもよりますが、制震技術は小さな揺れに対応できる点もメリットに挙げられます。

以下のグラフは、構造用面材真壁仕様の在来工法軸組試験体に、制震ダンパーを設置した場合、していなかった場合とで動的加力時の効果を比較したもので、結果は次の通りです。

制震ダンパーの効果の実験結果

比較すると、制震ダンパーを設置した場合の方が以下のとおりエネルギーを多く吸収していることが分かります。

  • 2本設置で約30%向上
  • 4本設置で約60%向上

また、揺れ始めの小さな揺れから効果を発揮している点から、小規模な地震や台風など強風による揺れにも効果を発揮することが分かります。

制震ダンパーの施工方法や費用についての疑問と回答

記事の終わりに、制震ダンパーについて、弊社に寄せられることの多い質問をご紹介、ご回答致します。

制震ダンパーの施工は難しいですか?

新築・制震ダンパー施工事例(株式会社尽様・D様邸【石川県】)

>新築・制震ダンパー施工事例(株式会社尽様・D様邸【石川県】)

制震ダンパーの施工はどのように行うのか、専門知識が必要なのかといった、施工の難易度は気になるところです。

結論からお伝えすると、制震ダンパー(オイルダンパー、αダンパーExⅡ)の施工は難しくありません

マニュアル完備で施工しやすい

基本的に制震ダンパーは製造業者によってマニュアルが制作されていますので、施工について特殊な技術は必要ありません。

平均的な施工であれば半日で完了

一般的な40坪ほどの建物で24本の制震ダンパーを取り付ける場合(お住まいの広さや構造によって本数は変わります)、半日程度で設置することが可能です。

ダンパー1本につきビスが12本必要となりますが、ビスは制震ダンパーと一緒に専用のものが梱包されていますので、別途購入の手間や費用もかかりません

その他にホールダウン金物を追加するといった手間もございません。

配置計画は製造業者が作成

制震ダンパーは設置する本数や場所が適切だからこそ、期待した効果を発揮できます。

このため、平面図・立面図・断面図・伏図・金物位置図等をがあれば、一般的には制震ダンパーの製造業者が配置計画を作成します

このように、制震ダンパーの設置には特別な技術や設計手法が必要になる訳ではありません。

制震ダンパー「αダンパーExⅡ」は、大学研究機関との共同開発で生まれた「最新の低層木造住宅構造解析プログラム」によって最適な本数や位置を提案します。

また、東海地震を想定して震度7を想定したシミュレーションによる本数算出もマニュアル化、住まいの安全をさらに高めています。

このようにして設計、施工される制震ダンパー「αダンパーExⅡ」が気になる方は、資料請求からお気軽にお問い合わせください。

費用はどれくらいかかるの?

制震ダンパーの施工や費用

導入に際しては費用やコストパフォーマンスについての検討も重要です。

一般的な目安としては、40坪ほどの床面積の住宅に制震ダンパーを設置する場合は、50~80万円の費用を見込みましょう。

より詳しく費用について確認したい方は、以下のコラムをご確認ください。

>関連コラム:制震ダンパーの設置価格、費用はどれくらい?他の地震対策や「生活を再建するための費用」との比較を確認

中古住宅、既存の住宅にも設置できる?

制震ダンパーは、既存の住宅や中古住宅でも設置することは可能です。

特に油圧式の制震ダンパーは本体がコンパクトですので、壁面の一部を切り欠く小規模な工事でも設置できます。

なお、制震ダンパーは製品によっては新築しか対応していないケースもありますので、既存の住宅や中古住宅を対象に設置を検討している場合は、事前に設置の可否について確認することが重要です。

まとめ

本記事では、住宅への地震対策として注目されている制震ダンパーの戸建て住宅における施工事例や特徴をご紹介しました。

オイルダンパーはコンパクトでも大きな効果をもたらす制震ダンパーで、比較的容易に導入できる特徴を有しています。

新築、リフォームどちらでも対応可能ですので、地震対策に最適な建材を探している方は、制震ダンパー「αダンパーExⅡ」の利用をおすすめします。

工務店やハウスメーカーの方も、お施主様に対して耐震に加えて「制震」の効果を持つ住宅を提案して、より安全で安心な家づくりをアピールしましょう。

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