耐震住宅とは?特徴、基準や等級の意味を解説│制震、免震の必要性、設計上のポイントなども紹介

耐震住宅とは?特徴、基準や等級の意味を解説│制震、免震の必要性、設計上のポイントなども紹介

南海トラフ地震や首都直下型地震など、大きな揺れが想定される地震にも強い住宅が耐震住宅(地震に強い家)です。

本記事では、耐震住宅にはどのような特徴があるのか、また耐震基準や耐震等級といった関係するキーワードについても解説します。

地震に強い家を目指す上で気になる、「制震」や「免震」といったキーワードにも触れて総合的に耐震性を高める方法を紹介しますので、地震に対して不安を感じる方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

・耐震住宅とは、どういった特徴のある住まいなのかが分かります。

・「制震」「免震」ほか、耐震性を高めるための方法が分かります。

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そもそも「耐震住宅」とは

そもそも「耐震住宅」とは

「耐震住宅」とは、建物の支えとなる柱や梁といった構造部分の強度を高めることで、地震の揺れに「耐える」構造の住まいです。

柱や梁の間に筋交いを通したり、耐力壁をバランスよく配置することで耐震性を高めることが可能です。

現行の建築基準法ではこの耐震構造を「新耐震基準」として採用しています。

>関連コラム:【地震に強い家の特徴10選】揺れても安心の住まいを手に入れよう

耐震構造の基本(筋交い、耐力壁など)

改めて耐震構造は、建物の柱や梁、壁などの構造体を強化して、地震の揺れに「耐えて」倒壊を防ぐ仕組みです。

耐震構造で重要視される点は、耐力壁(筋交いや構造用合板)です。

壁の中に組み込まれるこうした建材は、地震が加わった場合に柱や梁が動かないように抵抗する力を発揮します。

>関連コラム:耐力壁は大事?筋交いとは?耐震性を高めより地震に強い住宅にする方法とは

耐震構造の弱点(揺れは伝わる、室内被害の可能性)

耐震構造は建物の倒壊を防ぐ上で基本となる仕組みですが、揺れそのものを軽減する仕組みではありません

地震の揺れは室内にそのまま伝わりますので、家具の転倒、家電の落下やガラスの破損といった被害が生じる可能性があります。

また、繰り返し余震を受け続けると、耐力壁の破損や接合部の破損といった安全性の低下を引き起こす恐れがあります。

旧耐震、新耐震、現行基準の違い

耐震住宅は一定の基準に基づいて設計されますが、実は基準は度々更新されています。

  • 旧耐震基準:1981年まで。震度6弱から7の地震を想定していない
  • 新耐震基準:1981~2000年。震度6強から7の揺れでも倒壊、崩壊を免れる構造
  • 現行基準:2000年以降。新耐震基準に加えて、耐力壁のバランス配置や接合部についての指定も追加

このように、ひとくちに耐震住宅といっても複数の基準がありますので、特に中古住宅を購入する際はいずれの基準に属するのか確認することが重要です。

>関連コラム:新旧耐震基準と2000年基準の違いとは?|耐震性の確認や耐震補強の方法を解説

耐震等級とは?1・2・3の違い

耐震基準と似た言葉に耐震等級があります。

耐震等級とは、住宅の耐震性を3段階で評価する指標で、以下のとおり法律で定められる公的な基準といえます。

  • 耐震等級1:建築基準法で定められる最低限の耐震性能。震度6強~7でも倒壊、崩壊しない。
  • 耐震等級2:等級1の1.25倍の耐震性を持つ。
  • 耐震等級3:等級1の1.5倍の耐震性を持つ。

等級2,3を取得する場合は、適切に施工がなされているか第三者機関のチェックも入るため安心感が高まります。

一方で、耐震構造ならではの弱点である、揺れが直接伝わる点やダメージが建物に蓄積する点は解消されません

>関連コラム:耐震等級はどうやって決められているの?|耐震性能を高めるためのポイントを解説します

耐震住宅は地震に強い家で、ご家族の命や財産を守ります。
一方で、建物へのダメージの蓄積など弱点があることも確かです。

耐震住宅に対して不安を感じる方は、ダメージを軽減する「制震ダンパー」の利用がおすすめです。

新築、リフォーム問わず設置可能で、揺れを減衰する効果を持つ、制震ダンパーが気になる方は、トキワシステムまでお気軽にご相談ください。

耐震以外の地震対策(制震、免震)の特徴

地震から住宅を守るための対策としては、耐震構造以外に「免震構造」「制震構造」があります。

これらの構造は、耐震構造の住宅とはどのような点で異なるのか、それぞれの構造の特徴について解説します。

免震構造の特徴

免震構造

免震構造は建物と地盤の間に積層ゴムなどでできた免震装置を設置する構造です。

免震装置は地震の揺れを軽減する効果が高いことが特徴で、地震の揺れが直接建物に伝わらないことから家具の転倒といった二次災害を防ぐことも期待できます。

ただし、ほかの地震対策と比較すると費用が割高で、土地の条件や家の形状によっては免震構造を取り入れられないケースもありますので注意しましょう。

また、免震構造は建物本体と基礎の間に設置することから、原則として後から免震対策を施すことはできません

>関連コラム:免震とは?特徴やメリットデメリットを詳しく説明|戸建住宅への向き不向き

制震構造の特徴

制震構造は「地震の揺れを抑制する」構造です。

壁の中に制震ダンパーと呼ばれる制震装置を取り付けることで、地震が発生したときの揺れを抑制する効果があります。

免震構造と同じように建物自体の揺れを減らすことができるため、家具の転倒など建物の内部での被害を軽減することも可能です。

後付けも可能ですので、家を建てた後に地震対策に取り組みたい場合にも柔軟な対応ができます。

>関連コラム:制震とは?耐震・免震との違い、制震装置の種類も解説

耐震+制震が最適解になる理由をご紹介

耐震、制震、免震と複数の地震対策がありますが、現実的な最適解としての組み合わせは「耐震+制震」です。

震度6強や7といった強い揺れを受けても倒壊、大規模損傷を受けない強靭さは基本的に必要です。

一方で何度も襲い来る揺れによるダメージの蓄積は避けられないことから、制震、または免震構造の導入は望ましいといえます。

ただし、免震構造は一般的な広さの一戸建てでも設置費用が300万円を超えることも珍しくなく、どのご家庭にもおすすめとはいえません

「制震」であれば、100万円を下回る金額で設置でき、リフォームにも対応していることから多くの方におすすめできます。

地震対策が求められる家とは?

地震対策が求められる家とは?

大きな地震が発生した際、地震の揺れによって建物が倒壊してしまうリスクがあります。

こうした被害から家を守るためには地震対策が必要です。

ではより具体的に、どういった家に対して地震対策を講じればよいのでしょうか。

築年数が古い家

「築年数が40年以上」の古い家は地震対策を施す必要性が高まります。

これは、1981年6月1日より改正された建築基準法に基づくものです。

1981年5月以前に建てられた家は「旧耐震基準」の家であるため、震度6以上の大きな地震が発生した際に倒壊のリスクがあります。

このため、住んでいる家の築年数が古い場合には、耐震診断を受けた上で必要に応じて耐震補強を検討しましょう。

>関連コラム:古民家の耐震補強はどうすればいい?耐震・制震・免震など耐震性を高める方法を徹底解説

特殊な間取りや形状の家

新耐震基準で建てられた家でも、以下の例など形状によっては大きな地震に対して耐久性が低いケースがあります。

  • 屋根が重い(瓦屋根など)
  • 十分に耐力壁が用意されていない
  • 複雑な形状の間取りをしている
  • 窓やドアが集中している など

建築済みのお住まいであっても、軽量の瓦に更新することをはじめとして、様々な地震対策を取ることで揺れに強い家を作ることはできます。

>関連コラム:【地震に弱い家】形など10の特徴を解説│弱い家を避ける11の方法も紹介

耐震構造のみの家

耐震構造は、新耐震基準に改正されて以降、すべての住宅に適用されています。

しかし、耐震構造があるから大丈夫とはいえません。

耐震構造は「地震に耐える構造」であるため、地震の揺れを軽減させることはできません。

そのため、繰り返しの揺れによって徐々に柱や梁、壁に損傷が出てしまうと、倒壊のリスクが高まるのです。

ダメージの蓄積を防ぐためには免震や制震といった、耐震とは異なる対策を組み合わせることが効果的です。

地盤が弱い、または不同沈下リスクがある家

地盤が弱い家、不同沈下のリスクがある土地に建つ家も、地震対策が必要です。

建物自体の耐震性が高くても、地盤に問題があれば揺れの増幅や不同沈下といった問題につながります。

地盤に問題がある可能性のある土地では、地盤調査を実施するとともに、表層改良や柱状改良といった補強工事をすることが求められます。

このように地震対策は複数考えられます。

「耐震住宅」として耐震性を高める方法も手段のひとつですが、一定以上の仕様にするとコストパフォーマンスが落ちてしまいます。

この場合は「耐震」と「制震」を組み合わせる対策がおすすめです。
制震の意義や効果についてもっと知りたい方は、トキワシステムまでお気軽にご相談ください。

家を建ててからでも検討できる地震対策

家を建ててからでも検討できる地震対策

地震対策が求められる住まいの条件に当てはまった場合でも、家を建てたあと、または現在お住まいの住宅に対して地震対策を施すことは可能です。

「耐震リフォーム」という言葉があるように、住み続けた家の耐震性に不安があったり、さらに地震に対して安全な家にしたい場合には、リフォームで耐震性能を高めることができます

また、制震装置の後付けも可能ですので、耐震構造に加えて地震対策に取り組みたい場合は設置をおすすめします。

ただし、免震構造については基礎と本体の間に設置する必要がありますので、家を建てた後からの工事は現実的ではありません。

結果として、「耐震+制震」の組み合わせで地震対策に取り組むことが、費用の面でも効果の面でも効率的な地震対策といえます。

『αダンパーExⅡ』の設置で家の耐震性が向上する理由

住宅を大きな地震の被害から守るためには、耐震構造に制震構造を加えることが効果的であることは、実験の結果からも確認できます。

上の図のとおり、従来工法(耐震構造)のみの場合と比較して、制震ダンパー『αダンパーExⅡ』を利用した場合には建物の変位量を55%低減できる計算結果も出ています。

耐震と制震、複数の地震対策に取り組むことで、お住まいの耐震性を最大限に高めましょう。

>関連コラム:制震ダンパーとは?効果を解説│種類と特徴、価格や選び方など総合的に解説

まとめ│住まいの耐震性は複数の視点から

制震ダンパー施工事例(株式会社ヒロホーム様、経堂、新築工事)

>制震ダンパー施工事例(株式会社ヒロホーム様・経堂・新築工事)

地震に強い特徴を持つ「耐震住宅」とはどういった住まいなのか、また「耐震」以外の対策を検討する必要はないのか確認しました。

「耐震」は地震対策として重要な要素ではあるものの、複数回発生する揺れへの耐性など、弱点もあります。

 

そこで、「制震」「免震」といった、種類の異なる地震対策も含めて検討することをおすすめします。

耐震補強や制震ダンパーといった対策であれば、建売住宅や中古住宅を購入する場合や既存の住宅にお住まいの場合でも地震対策には取り組めます。

何も起きていない平時の今だからこそ、様々な視点からご自宅の地震対策に取り組みましょう。

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監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021