震度5弱・震度5強の揺れや被害はどれくらい?内容を知って適切な対策を

震度5弱・震度5強

このところ、全国各地で震度4以上の地震が頻発しています。

中でも「中規模地震」といわれる震度5弱、震度5強といった震度の地震も増えており、日本中で地震への関心もより高まっているのではないでしょうか。

一方で実際に震度5クラスの地震が起きた場合にどれくらいの揺れや被害が生じるのか、体験していない私たちには想像することができません。

そこでこの記事では震度5弱・震度5強の地震の揺れや被害がどれくらいかをお伝えしていきたいと思います。

この記事を読んだらわかること

・震度5弱・震度5強の地震は体感的にもかなり大きな揺れです。
・震度5クラスの地震に備えて事前にできる対策には家具の倒壊防止や住宅の耐震化、制震化があります。

地震の震度とは

震度5の地震が起きたら

ご存知の通り、地震が発生した場合「震度」と「マグニチュード」について発表されます。

そしてそれぞれの数値は、次の内容を表しています。

震度:地震の揺れの強さを表す数値

マグニチュード:地震のエネルギーの大きさ(規模)を表す数値

このように、私たちは震度によって、その場所でどれくらいの揺れが観測されたかを知ることができます。

<参考コラム>地震の震度とマグニチュードの違いとは?地震の基礎知識を知っておこう

今までに起きた震度5クラスの地震

日本地図

2011年の東日本大震災をはじめ、2018年の北海道胆振東部地震2016年の熊本地震2004年の新潟県中越地震、そして1995年の阪神淡路大震災など、これまでに起きた最大震度6~7以上のとても大きな地震は、皆さんの記憶にも深く残っているのではないでしょうか。

つい先日の3月16日にも、福島県沖で最大震度6強の大きな地震が発生しています。

一方で中規模と言われる最大震度5弱、5強といった地震も、これまでにいくつも起きています。

最も記憶に新しいのは、2022年3月18日の岩手県沖で発生した震度5強の地震ではないでしょうか。

この地震の詳細は次の通りです。

  • 震源地:岩手県沖
  • 震源の深さ:約20km
  • 揺れの強さ:最大震度5強
  • 地震の規模:マグニチュード5.5

他にも今年(2022年)に入ってから、1月22日には日向灘、1月4日には父島近海で最大震度5強の地震が発生しています。

昨年(2021年)に起きた震度5弱・震度5強の地震

では昨年(2021年)に発生した震度5クラスの地震はどれくらいあるのかみてみましょう。

  • 2021年12月9日 トカラ列島近海(最大震度5強)
  • 2021年12月3日 紀伊水道(最大震度5弱)
  • 2021年12月3日 山梨県東部・富士五湖(最大震度5弱)
  • 2021年10月7日 千葉県北西部(最大震度5強)
  • 2021年10月6日 岩手県沖(最大震度5強)
  • 2021年9月16日 石川県能登地方(最大震度5弱)
  • 2021年5月1日 宮城県沖(最大震度5強)
  • 2021年3月20日 宮城県沖(最大震度5強)
  • 2021年3月15日 和歌山県北部(最大震度5弱)

このように、2021年だけで実に9回も震度5クラスの地震が発生しています。

震度5弱・震度5強の揺れと被害はどれくらい?

岩手県沖地震

震度6~7以上もの大きな地震は被害も甚大であり報道も多いため、私たちはその被害状況などを詳しく知ることができます。

その一方で、震度5クラスの地震の揺れ具合や詳しい被害状況を知る機会はあまり多くはありません

もしも震度5クラスの地震が発生しても慌てることがないように、私たちはある程度の揺れや想定される被害を知っておく必要があるといえます。

震度5弱、震度5強の地震が起きた場合の揺れと被害の目安を、それぞれ詳しくみてみましょう。

震度5強の揺れと被害

先述の2022年3月18日に岩手県沖で発生した最大震度5強の地震では、次のような被害が報告されています。

  • 負傷者:4名
  • 一時停電:約1600戸
  • 断水:56戸
  • 水漏れ・破損などの建物被害:75棟
  • 道路のひび割れ:10カ所
  • 小中学校等の39校で天井の一部落下、窓ガラス破損
  • 東北新幹線が脱線でし、一部区間を終日運転見合わせ
  • 県内ほとんどの在来線が始発より終日運転見合わせ
  • 東北道、秋田道などの高速道路が一時通行止め
  • 最大震度付近の道路で落石による一時通行止め
  • 家具の転倒、書庫書類・店舗商品などの落下多数

これだけを見ても、震度5クラスの地震の恐ろしさがうかがえます。

続いて一般的な揺れの目安や想定される被害についてみていきたいと思います。

震度5強の揺れの目安

実際に震度5強の地震が起きた場合、次のようなレベルの揺れを感じると言われています。

  • 揺れが強く、悲鳴を上げるくらいの恐怖を感じる揺れ。
  • 物につかまらないと歩行が困難になる。
  • 場所によっては立っていることが困難になる。
  • 駐車している自動車も激しく揺れ、運転は困難になる。

このように震度5強の地震ではかなり揺れが強く、実際に経験した場合は相当な恐怖を感じることがわかります。

震度5強の被害の目安

また、震度5強の地震が発生した場合、次のような被害が想定されています。

  • 棚にある食器類、書棚の本の多くが落ちる。
  • テレビが台から落ちることがある。
  • タンスなど重い家具が倒れることがある。   
  • 補強されていないブロック塀の多くが崩れる。
  • 建物にひびが入る恐れがある。
  • 自動販売機が倒れることがある。

被害では、物の落下や家具の転倒など身の危険をおびやかす内容が予測されます。

特に家具やブロック塀の崩壊などは下敷きになる可能性もあり、大変危険です。

震度5弱の揺れと被害

続いて震度5弱の揺れと想定される被害の目安をみてみましょう。

震度5弱の揺れの目安

実際に震度5弱の地震が起きた場合、次のようなレベルの揺れを感じると言われています。

  • 大半の人が恐怖を覚える程度の揺れ。
  • 多くの人がしゃがんだり、物につかまりたいと感じる。

震度5弱であっても揺れがとても大きく、立っていることに不安を覚えるレベルの揺れだということが想像されます。

震度5弱の被害の目安

震度5弱の地震が発生した場合、次のような被害が想定されています。

  • 固定されていない家具が移動・転倒することがある。
  • 不安定なものは倒れることがある。
  • 棚にある食器類や書籍が落ちることがある。
  • 窓ガラスが割れることがある。
  • 開かなくなるドアが多い。
  • かなりの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。

このように震度5弱の地震でも、室内だけでなく屋外でも負傷する可能性がでてきます。

また、窓ガラスの破損による負傷の危険性や、ドアが開かなくなることで避難の妨げとなる可能性もあります。

地震の震度と揺れと被害
出典:気象庁HP

震度5クラスの地震に備えて

繰り返しになりますが、震度5弱や震度5強の地震は思ったよりも頻繁に起きています。

揺れによる被害も相当なものが予測されます。

では私たちは震度5クラスの地震に備えてどんな対策をとることができるのでしょうか。

家具の倒壊防止

家具の固定
出典:首相官邸HP「災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!」

家の中にある家具や大型家電の転倒や倒壊に対しては、倒壊防止策を講じることで被害を軽減することが可能です。

地震による負傷原因の3〜5割は家具類の倒壊や転倒、落下によるものといわれています。

家具の倒壊や転倒によって避難経路がふさがれ、家から出ることが困難になる場合もあります。

また、家の中が破損品だらけになっては、その後の生活の安全も損なわれてしまいます。

家具の倒壊を防止するには、まずはリビングや寝室などの居住スペースに置く家具の数を減らすことが大切です。

家具を置く場合はソファーやベッドに倒れない位置にするなどの配置に工夫し、なおかつ家具や大型家電は固定するようにしましょう。

<参考コラム>地震による家具・家電の倒壊や転倒を防ごう!ポイントや方法をご紹介

住宅の耐震性を高くする

出典:政府広報オンラインHP

地震はいつ起きるかわかりません。

明け方や夕方、就寝中の深夜に起こる可能性ももちろんあります。

就寝時間を含む一日の大半を過ごす住宅は、耐震性を高くすることをおすすめします。

住宅の耐震性は、建築された年月日によって大きく異なります。

というのも、1981年に建築基準法が大幅に改定され、それによって耐震基準が大きく変わっているからです。

ちなみに1981年5月31日までに建築申請を受けた建物に適用されている耐震基準を「旧耐震基準」、1981年6月1日以降に適用されている耐震基準を「新耐震基準」といいます。

この両者では、震度5クラスの地震に対する基準が異なっています。

○旧耐震基準…震度5程度の揺れに対して建物が倒壊・崩壊しない

○新耐震基準…震度5程度の揺れに対して建物の各部材がほとんど損傷しない

つまり旧耐震基準に該当する年月日に建てられた住宅は、震度5クラスの地震によって倒壊こそしないものの、損傷やひび割れのなどの破損が起きる可能性が高いといえます。

したがって、旧耐震基準に該当する住宅は耐震改修などによって耐震化することが望まれます

<参考コラム>耐震基準はいつ改正されたの?「旧耐震基準」と「新耐震基準」の違いとは?

また、耐震基準とは別の指標として「耐震等級」があります。

耐震等級とは「地震に対する建物の強さ」を表したもので、1~3の段階に分けられています。

耐震等級が高いほど住宅の耐震性はアップし、耐震等級3が最も高いレベルです。

<参考コラム>新築建売住宅の耐震性は安心?耐震等級や強度を知るポイントとは?

住宅の制震性を高くする

制震構造

住宅をさらに地震から守るには、耐震性だけでなく「制震性」を高くすることも効果があります。

制震性は、住宅に制震ダンパーとよばれる制震装置を設置することで高くすることが可能です。

建物を頑丈にして地震に耐えうるようにする「耐震」に対して、「制震」は制震装置によって地震の揺れによるエネルギーを吸収することで建物の揺れを抑制し、建物の損傷を低減する技術です。

制震装置は耐震だけでは補いきれない部分をカバーするため、耐震化された住宅に用いることで相乗効果を発揮し、より高い効果が期待できます。

まとめ:震度5弱・震度5強の地震はかなり大きく揺れる

震度5弱や震度5強の地震は中規模地震といえども、立てなかったり歩けなかったりといったレベルのとても大きな揺れです。

恐ろしくて正しい判断ができなくなる可能性もあります。

震度5クラスの地震が来ても慌てないよう、家具の固定や耐震化など、あらかじめできうる対策をとっておきましょう

制震ダンパーは「αダンパーExⅡ」がおすすめ

制震性を高めるための制震ダンパーには素材や形状によっていくつか種類があり、新築時にのみ設置できるタイプや既存の住宅にも設置できるタイプのものがあります。

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トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」製品紹介

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」製品サポート

トキワシステムの制震ダンパー「αダンパーExⅡ」よくある質問

監修者情報

株式会社トキワシステム

株式会社トキワシステム

制震ダンパー・地震対策の情報について発信しています。
トキワシステムが提供する制震ダンパー『αダンパーExⅡ』は、地震から建物を守り、住まいの安心と安全をご提供いたします。

保有資格
・二級建築士
・フォークリフト運転技能者
・木材加工用機械作業主任者
・第二種電気工事士

受賞歴
・GOOD DESIGN AWARD 2021